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Ananda では アーユルヴェーダの原理を暮らしに迎え入れて自分らしい創造を続ける日々によって、様々な変容を実感しているというお声を度々いただいています。
・生理期間中手放せなかった痛み止めが不要になった
・皮膚爪髪の慢性的な乾燥が和らぎ艶やかになった
・余計な脂肪が落ちて、身体が軽く、安定してきた
・慢性的な疲れがとれて免疫力が保てるようになった
…など
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アーユルヴェーダに限らず、
健康への道を歩む過程で
「これは身体にいいこと」と分かっていてもなかなか …
少しはやってみたものの続かなくて元の生活に戻ってしまった。
という、反対のこともよくあるのではないでしょうか。
体と心は
“ 慣れていること ” が好きです。
良いことでもそうでないことでも、
私たちは慣れていることを繰り返し行う習性があります。
新しいことに取り組むときは、
楽しんで、意欲的に挑むことが大切です。
慣れていることをただ繰り返す生活に戻るのは、
その方が深く考えなくて済むし、ラクだからです。
しかし、良い習慣が体の循環を整える一方
そうでない習慣 (乱れを引き起こす事柄) は
体だけでなく心の未消化物を蓄積し続けることになります。
日々の習慣を少しずつ変える代わりに、
一見してすぐに効果が現れると謳われるものに飛び付く人もいます。
それを飲んだり食べたりつけたりするだけで、
他の習慣は何も変えなくて良いという謳い文句です。
しかし、この “ 魔法のお薬 ” で
「本当に」変われた人が居たでしょうか?
私たちは日々の行いから、
過程の最中で永続的な変容と成長をする生き物です。
一つの原理原則は、徐々に深めて染み込ませていく必要があります。
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体と心を変える
“ 変わる ” ときは、
自分がこれまで体験した “ 結果 ” を変えたいと本気で願ったときに起きます。
私自身は、この “変わる” というのは
単に変わっているのではなくて、
本来の自分に “ 戻る” ことのようにとらえるのが本質的だと思っています。
私たちは本当の部分では
“ 何が自分にとって最善か ” を知っています。
自分の調子・個性と向き合い
治癒力を引き出す過程で、
命そのものを愛でることは本来誰でもできることなのです。
意識的であること、
知性と勇気、継続力が大切です。
長年にわたって蓄積した
“ 最善とは思えない習慣 ” を取り除くには、
それなりにじっくりと過程を経て行うほかありません。
完璧主義や過度な期待は手放しましょう。
悪しき習慣を取り除くときは、
その代わりに良い習慣を一つずつ取り入れること、
アーユルヴェーダの聖典にはそう記述されています。
体の本来のポテンシャル引き出すには
毎日の自分に密接した行いから変化させるのが一番です。
・食べるものとその食べ方
・暮らし方、必要なこととそうでないことの見極め
・こだわることとこだわらなくて良いことの見極め
これらから習慣の原因を探りましょう。
例えば、
自炊するのを週一だったのを二日にするとか、
間食するものの質を見直すとか、
休みの日は 21 : 00には布団に入るとか…
今からできることにフォーカスします。
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* 長年の不調
慢性的な不調を抱えている場合。
便秘・下痢、腹部の膨張感、腰痛、冷え、不眠、生理不順、肥満…
挙げたらキリがないほど “ 未病 ” の症状はあります。
これらは “ 習慣 ” が
“ 体 ” と合っていないことの表れです。
習慣には、行動だけでなく
考え方や感情も含まれています。
これまで積み重ねてきた習慣が体と合っていないとき、
また抵抗や恐怖、怒りなどの感情が根源にあるとき、
体が「そのやり方は違います」と知らせているのです。
悪しき習慣や
依存症のある行為から抜け出せない理由の一つに、
“ 無意識でいること ” が挙げられます。
自分について考えること、
人生で能動的であることを放棄した心は
ほぼ受動的に物事を行うようになり、
無意識な時間を長く過ごすようになります。
体に何かあれば
“ 魔法のお薬 ” か
待っていれば他の誰かが助けてくれる
と思い込んでいるので、
ギリギリの極地に至るまでその姿勢はほとんど変わりません。
この生き方は一見無難で安全ですが、
自分らしく生きるための新しい選択肢を逃します。
新しい習慣を「知って」も
実践・継続できないのは、
自分自身とのつながりを見失っているからかもしれません。
自分自身を条件付けしている
特定の考え方を取っ払う必要があります。
“ どうせ ” という
エゴの声を笑い飛ばす必要があるのです。
できるだけのことをした、
という、〝過程を認める〟優しさを養い直す必要があります。
今の人生に真正面から踏み込み、
自分自身にきちんと存在するとき、永続的な内側からの変容が訪れます。
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* 余力を蓄え活用する
「今日の気分、健康状態から原因と結果を結び付けてください」
アーユルヴェーダの匠はそのように云いました。
アーユルヴェーダの大切な概念のひとつに
“オージャス”があります。
オージャスは、
私たちが活動するうえで必要とする “ 活力素 ” です。
日頃の習慣が
自分の健やかさを阻むとき、オージャスは減退します。
夜更かし、不規則な食生活、
極端な断食、過食、過激な運動、
お酒の飲みすぎ、昼寝、…等
現代ではオージャスが枯渇した状態で
暮らしている人が大変多いです。
心身のセルフケアよりも
仕事や娯楽で時間を埋め尽くし、
それによる疲弊を充分に行えていないことが考えられます。
疲れ切った体を癒そうと今度は、
神経系を刺激する行為を一時的に楽しみ、
そのあとでもっと重く疲弊した状態へと
導かれるパターンが少なくありません。
このサイクルから
オージャスがない状態が普通になると、
習慣を改めて変化しようにもその力が余っていません。
余力がないまま、
強制的に変化しようとそれに身を投じる故
継続が適わず、
また一気に元の状態に逆戻りすることになります。
このとき、心にエゴがあれば
“ ほら、どうせうまくいかなかった ” といって
前よりももっとマインドを傷つけることになります。
習慣を見つめ
身体を徐々に健やかに保つには、
まずオージャスを蓄えることが大切です。
オージャスを増大させるために
アーユルヴェーダの推薦する日々の過ごし方、
「ディナチャリヤ」が助けになります
・【日の出96分前】に起床し地上の澄んだオージャスを得る
・【朝の白湯】から内臓をやさしく呼び起こす
・【毎日同じ食事時間】で消化サイクルを整える
・【22時前就寝】で代謝・免疫力を修復する
・【日々のセルフケア】で心身の深くに滋養を届ける(ヨガ・瞑想・呼吸法・アヴィヤンガマッサージ・自然に触れる等)
>> アーユルヴェーダ的理想の一日の過ごし方「ディナチャリヤ」はこちらから
* ドーシャの乱れをみる
アーユルヴェーダの基礎概念「ドーシャ」からも
その原理 – 習慣と体とその結果 – を観察することができます。
ドーシャは私たちの体質の根源で、
体調やマインドの傾向として現れます。
ドーシャはサンスクリット語で
“ ごちゃごちゃした ”という意味合いがあることからも分かるように、常に変動し、いつもバランスと乱れのどちらかを経験しています。
ドーシャが整う(沈静)と
心身の良い面が引き出され、
順調にオージャスを保持しますが、
乱れた食事や生活によって
ドーシャが増大・増悪すると
オージャスも減退し、心身の乱れを経験します。
– ドーシャが乱れると –
ヴァ―タ(空・風)ドーシャが高いとき、その人の心では緊張が増して【警戒心】が強まります。
あれこれ考え出しては躊躇し、あれこれ手を出して結局はどれも中途半端、完結させられない状態になります。
ピッタ(火・水)ドーシャが高いときは、鋭さが増して【完璧主義】の思考が強まります。
それをやったらどのくらいの成果が得られるか、最短の達成ルートは何かを合理的に考えます。
ヴァータと同じくせっかちな側面があります。
自分がそれを完璧にできないであろうと予測したとき、そのリスクを回避して投げ出すことがあります。
カパ(水・地)ドーシャが高いときは、心に惰性が増して、行動するまでに腰が重く【億劫】になります。
我流にしがみつき、新しいやり方に気持ちが乗りにくい傾向にあります。
鈍さも増大しているのでよほどのことがなければそもそも行動を起こそうとはしません。
ドーシャの増大・増悪はグナとも密接的です
「活動過多(=ラジャス)」が優位になれば ヴァータとピッタがバランスを崩します
「怠惰(=タマス)」はカパのバランスを崩します
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食べ方が生き方になるとき
アーユルヴェーダの “ 食事 ” とは、
= 私たちが身体に入れるもののほか、
心やその他の器官で受ける体験のことも意味しています。
食事だけでなくその食べ方や
暮らし方全体が健康状態に直結します。
アーユルヴェティックな食事法や暮らし方を知ったとき、
もっとも大切なのは “自分自身とのつながり ” を育むことです。
1 日に 1 つので良いから、
「決めた」行いを通して自分にやさしくする、
・体と心が喜ぶ食事をつくって食べる、
・白湯飲みをする、
…そんな、一見些細なことにこそ
身体が目覚めるきっかけがあります。
私たちは自分を通してこの世界を経験しています。
まずは自分自身の感じ方に正直になることが大切だと
アーユルヴェーダは説いているのです。
内側とつながれたとき、
幸福感の亭受そのものが深層部で拡大していきます。
元気になった体があれば、
私たちは表現力と個性を増し、受容感、愛情を増大させることがかないます。
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〈真の美しさとは〉オージャスを増やす10の習慣
知らず知らずのうちに溜めこんでいる毒素 / アーマを増やす11の習慣
アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
k a o r i