3 つのドーシャのなかで最も情熱的で勇敢なエネルギー「ピッタ」
自然界の五大元素のうち主に「火」、そして「水」の性質から成るピッタは、変換や処理を司り流動的な働きをします。
物事を計画したり順序立てたり、整理整頓や時間管理に長けている一方、「火」は燃えすぎると手がつけられない状態になります。
大きな炎はすべてを燃やし尽くし、自らも消耗してしまうからです。
ピッタには常に程よいクーリング、リラックスが肝心で、それがピッタの艶やかな輝きを高めます。
生きとし生けるものが活動する、太陽が最も高くに昇る 10 – 14 時の時間帯はピッタのエネルギーが盛んで、この間は消化力(アグニ)も最も強く可動します。
ピッタのバランスが良いと快食快便で、人生での経験もうまく消化できるようになります。
ピッタの働き、バランスとアンバランスとの状態・特徴をお伝えします。
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ピッタ優勢な人の体質と
その特徴について
1〔 ピッタの性質 〕 2〔 ピッタ優勢な人(時)の見た目 〕 3〔 ピッタ優勢な人(時)の心 〕 4〔 ピッタ優勢な人(時)の動き 〕 5〔 ピッタ優勢な人(時)に適した食事 〕 6〔 ピッタ優勢な人(時)の適したライフスタイル 〕 |
性質 | 火 ・ 水 ・ 鋭 ・ 油 ・ 熱 ・ 液 |
見た目 | ピッタ体質の心身の特徴は、熱性と鋭さ、強烈さです。・体格は中肉中背でスタイルがよく ・皮膚は暖かくて柔らかく、黄色みがかっています ・髪も細くて軟らかで、関節も柔軟です ・元来、体内に熱が多いため、寒さに強いが暑さに弱く、汗をかきやすい人です ・滅多に便秘することはありません ・むしろ下痢をすることが多くあります ・目つきは知性を象徴して鋭く、闘志や敵対心にあふれています ・たいていは快食で、快便です体も柔らかくて、皮膚も輝いています。 皮膚は日焼けしやすいため小麦色の肌をしていることがあります。 これらは長所でしょう。– アンバランス時 – ・ピッタのバランスが崩れると、肉体的には以上に汗っかきになり、皮膚が弱くて赤い湿疹やじんま疹などができてきます。 ・肝臓や胆嚢、胃腸の病気を発症して、胸やけがでてきます。すぐに目が充血します。 ・口臭や体臭、若はげ、白髪が目立つようになります。 |
心 | ・心の面では、サットヴァ(純性)が増えてピッタがバランスしている状態では、情熱的で知的です。 知性の働きは火の作用によるものですから、ピッタ体質の人は知性的なのです。・ピッタのバランスが崩れるとイライラ、恐れ、批判的になります。怒りっぽくなって凶暴化します。 目標達成に向けて動いていたはずが競争心・闘争心が前面に出すぎて鋭くなります。 |
動き | 勇敢で機転がきいています。チャレンジ精神が旺盛です。また集中力もよいものです。行動や話にむだがなくリーダーに最適な人です。 また、見た目を誇示する傾向があり、高級品を好みます。 – アンバランスしやすい季節、年齢、行動と傾向、病気との関係 – 〈 精神的傾向 〉怒り、攻撃性 その他 |
食事 | ・ピッタ過剰を鎮めるには、冷ます作用のあるもの、液状のものがすすめられます。食事に含まれる水分は多めがマストです。 ・ギーを食事に加えるととても良いです。 果汁や白湯も良いです。 甘草やバラ、コリアンダー、カルダモン等がよいでしょう。 ● 適していないもの ◇ 朝食 ◇ 昼食 ◇ 夕食 |
暮らし | ・「消化・変換」ことがピッタの性質なので、過剰なときは熱が過剰になります。その逆のことを取り入れることがポイントです。 落ち着いた動作を心がけて、工程ひとつひとつを「味わい」ます。一度にひとつのことへ手をつけます。 ・心と体が燃えやすく炎症系のトラブルを引き起こしやすいため、良い油分・水分を含む食べ物を中心に。体を冷ますようぬるめの白湯を飲むなど配慮を。(ピッタとヴァータ両方が高いときは冷ましすぎに注意) ・ピッタ過剰なときには特に目が充血しやすいので、良質な万能オイル「ギー」を目へ1滴入れるとPCや太陽の光による刺激から目を守り神経を修復します。・運動はスローな動きのものがすすめられます。ウオーキングやサイクリング、水泳など‥ ヨガのアサナでは特にツイストのポーズがピッタが沈静します。(通常、ピッタ過剰時にはツイストが難しく感じられます) 下半身をカベに上げてそのまま10分~30分おくのも効果的です。 ![]() |
参考文献:インドの生命科学 アーユルヴェーダ
ピッタを整えバランスさせることで、体と心の両面で消化が安定します。
特に仕事などで思考や体がオーバーヒートしそうなとき、早めに鎮静し労わることが大切です。
>> ピッタのための食事献立表
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アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
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