アーユルヴェーダでは、
消化の過程でうまく消化されずに残った未消化物のことを “ アーマ ” といいます
未消化物がそのまま残ると、消化管で酸化が起こり毒素として蓄積されます
この毒素の蓄積が、小さな不調から大きな病気の素となります
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アーマが生じる仕組み
アーマは、体に取り込んだ後に正常に消化しきれなかった食べ物・感情によって形成されます
アーユルヴェーダでは、食物と同様、心に芽生える感情・印象、その他環境における経験も含めて、すべてが身体に直接作用する見方をしています
例えば‥
・よく噛まずに食べる
・食べ過ぎる
・食べ合わせが適切でない
・間食ばかりする
・不規則な生活環境
・環境汚染
・執着のある心
・怒り、不安、悲しみなどの解消されていない感情
これらが神経系の働きを鈍らせ、栄養の変換、吸収を妨げることで“詰まり”になります
アーマが蓄積した体では、第一のサインとして
・慢性的な腹部の膨張感
・一日を通して何度もおならやげっぷが出る
・便秘や下痢
・著しい気持ちの落ち込み
・感情のムラ
などが起こります
アーマの蓄積度合いを知る
自分の身体に今どれだけアーマが蓄積しているか?
日頃あまり意識することがなくても、きちんと自分の体を観察する過程は大切です
現状把握からすべての変容は始まります
体と心の未消化物
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■ 【体】と【心】の両面からチェックしてみましょう
■ それぞれの項目に 1 , 2 , 3 段階で点数をつける
1 , 全くない 2 , 時々ある 3 , よくある
■ 【体】と【心】の合計点数が 10 点以上では未消化物がやや蓄積・慢性の傾向にあります。
アーユルヴェーダのシンプルな原則を取り入れ深刻化する前にケアしましょう。
– 体 –
1 |
食物への興味が湧かない
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2 |
食べてもいまいち味がしない |
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胸焼けがしたり
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4 |
舌に苔がある
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5 |
発疹やにきび、
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6 |
尿の濁りが強い |
7 |
慢性の便秘や下痢がある |
8 |
おならの臭いや体臭、
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9 |
関節や足の裏、
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10 |
寝て起きたときに
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– 心 –
1 |
色々思い浮かんでも
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2 |
怖い夢や不安な夢を見て
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3 |
心配で
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4 |
理由もなく腹が立ち、
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5 |
何事をするにも気が進まなく、
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6 |
物事の興味が向かず、
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7 |
不安や焦りなど
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8 |
過去を思い出したりしては
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9 |
目がさえて眠れないことが多い |
10 |
何かと死にたい気持ちになる |
_ 参考文献 : インドの生活科学 アーユルヴェーダより
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アーマは溜めないことが肝心
アーマが蓄積しないよう、普段から体のサイクルを滞りなくしておくことが大切です
よく言われている “ 代謝をよくする ” とか “ 温める ” とか “ 解毒する ” などの総体的な実践がアーユルヴェーダにあります
「アーマを溜め込まない体」=はそのまま「アグニの整った体」になります
そのために、アーマのつくられる仕組みに対して反対のことを習慣にする、このことが鉄則といえます
変化は徐々に起こしましょう
アーマは誰にでも作られます
そのペースや質は自分の体をみれば、自分自身が一番の理解者になります
アーマが過剰に蓄積されることなく
アグニが整った体では、日頃から消化がうまくいくので結果アーマの蓄積されるペースも比較的ゆるやかでいられます
土台をつくり、循環を良くしていくことが肝心です
ほとんどの場合、アーマを蓄積した体は再びそのパターン(アーマを溜め込むこと)を繰り返しやすい傾向にありますが、体の状態、心の状態を意識的に客観視することから新たな変化を受け入れらるようになります
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自分らしくいたいか、
かけ離れていきたいのか
私自身がヨガとアーユルヴェーダの学びを受けた恩師マイラから伝えられた言葉です
私たちには、
・自分らしくいる、
「そのための創造を選ぶ自由」があるのです
とてもとてもシンプルなこと、
人間ですから
時に周囲のエネルギーからグラグラしたり、
回り道をしたくなることもありますが
その度に、自分に笑顔をあげて
また“自分の道”に戻ってこられますように
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あわせてご覧ください
サットヴァに留まる生き方
アーマと無縁の生活とは?/毒素緩和の体験談
・
アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
K a o r i