アーユルヴェーダの原理原則からいえば、
食事における大切な要素はたった3つです
1 人間が食べれるものであること
2 ドーシャバランスを整えるものであること
3 消化できるかどうか
上記の概念に沿った食事が
私たちの体を日に日に健やかにし、心を甘やかにしてくれます
ハワイカウアイ島でのヨガトレーニングから一年後、
私は再びその聖地にかえり、
今度はアーユルヴェーダのシェフとしてのトレーニングを実践しました
ヨガでは体と意識の統合に
アサナを通してアプローチしていくのに対し、
アーユルヴェーダは生活・食事を通して自分の存在を深めるという感覚でした
どちらも、とても大切なことです
野菜出汁?
シェフトレーニング滞在記に
恩師マイラからの学びの多くを記していますが、
シェアされた数々の調理法の中で
私が特別印象に残っているのが、
「野菜から出汁をとってつくる」というものでした
11/17(金) Dinner
私が調理担当になった当日のメニューがそうでした
「ブロッコリーと人参のクリアスープ」
とレシピに記載されています
クリアスープ、‥だから
オイルとスパイスのソテーから
水入れてゆでる感じかな、?と想定していましたが
セロリで出汁をとります、とマイラからいわれて驚きました
“野菜出汁”というツールがあるのを、この時初めて知りました
セロリから出汁をとる
熱した鍋にオイル、塩、生姜、スパイス、
切そしてったセロリの順で入れていきます
全体に火が通るまでほどよく炒めてから、
水を入れてそのまま15~20分ほど煮込んでいくというレシピです
炒めている時点でセロリの香りが強く広がり、
オイルやスパイスと合わさって
「出汁っぽく」なっているのが分かりました
煮込んでいった先で、ほかの野菜を入れていきます
固い野菜を始めに、最後の方にやわらかい葉野菜などを入れます
さらに15分前後煮込んでから
最後にバジルを散らしたら、
「セロリ出汁のスープ」が完成です
この日使用したスパイスは
○ ギー
○ 生生姜
○ クミンシード&パウダー
○ フェンネルパウダー
○ 刻んだ生バジル
仕上がりの印象としては、
セロリからきちんと出汁がとれてる!という驚きと感動でした
ブロッコリーの食感や味もちょうどよく、
スープとなじんでとても美味しかったです
このときは人参を最後の方に入れたのですが
食べた際少し硬く感じたので、もう少し早い段階で投入してもよかったかな?と感じました > 11/ 17 (金)Dinner ほかメニューはこちら
帰国後、上記レシピをもとに
野菜出汁からつくるうどんを作りました
– レシピ –
野菜出汁からつくるアーユルヴェーダうどん / 食材の香りを味わう

– 二人分レシピ –
(1) ○ ギー 大さじ1 ○ クミンシード 小さじ1 ○ ブラウンマスタードシード 8粒 ○ コリアンダーパウダー 小さじ1 ○ ターメリック 小さじ3/4 ○ 少しの醤油 大さじ1 ○ セロリ 1/2本 細かく切る (2) ○ いただきもののとれたて大根 ○ その大根の葉 ○ 人参 ○ 水
– 作り方 –
1 (1)を熱した鍋に入れて丁寧に、ほどよく炒めます 2 (2)を入れて全体があわさるようひとまぜします 3 水を約5カップ入れてフタをし、 中~弱火で15~20分コトコトします 4 ゆでたうどんを入れて、再びコトコトします (10分前後)
今回はセロリが少なめでしたので
少しお醤油を+しましたが、
セロリの分量を増やして
お醤油なしでも充分美味しくできると思います
適量のギーとスパイスが身体にしみわたり、
消化を助けながらも
他の野菜の味を引き出すのでとても美味しいです
様々なお野菜と組み合わせて作ってみてください
おすすめとしては
オーグメンティングの野菜と
エクストラクティブの野菜をバランスよく入れることです
食事全体の献立とバランスをみて整えてもよいでしょう
オーグメンティングなら人参のほかに
ズッキーニやきゅうり、ビーツなど、
エクストラクティブならブロッコリーのほかに
白菜やキャベツ、ほうれん草などの葉野菜などもよさそうです
スパイスは2~4種くらいで適量を使います
基本のアーユルヴェーダスパイス、
クミンとコリアンダーのみでもよいし、
フェヌグリークやフェンネルは強さがあるので
使う場合は少量をあわせるとよいです
その時の体調や気分にあわせて
バランスのとれた組み合わせを考えます
くれぐれも偏った味のする、
スパイシーすぎる出来上がりには注意しましょう
また、スープなどの液状のものは
そのまますぐに飲み込まず口のなかで
一度味わうことで、口内酵素が作られます
がぶがぶ飲み込むと口内酵素が充分に作られず、
消化の際は消化液をうすめてしまいます
アグニが弱っていると感じるときや
夜遅い日の食事、体調不良からの回復時に
野菜出汁のスープをぜひ作ってみてください
ヴァータドーシャを落ち着かせるのにもおすすめです
(つけあわせに里芋と紫サツマイモのソテーをつくりました)
バランスをもたらす食事
食材のセレクトと調理法と食べ方のこと
「おいしい人生」のための
アーユルヴェーダお料理教室を開催しています
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ヨガとアーユルヴェーダと食事
全米ヨガアライアンス認定 ヨガ指導者
Hale Pule 認定アーユルヴェーダシェフ
kaori