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私たちは毎日を自分の身体・心とともに生きています。
身体の状態は心に影響します。
心の状態は身体に影響します。
アーユルヴェーダの智慧を生活に取り入れるようになると、この双方のつながりを経験する機会が増えると実感しています。
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毎日を生きる体
アーユルヴェーダでは、私たちにある「消化力」を大切に考えています。
食べ物を消化する力、
人生の経験を消化する力、
これをアーユルヴェーダでは “ アグニ ” とよんでいます。
アグニの強さは、大きく 4 段階に分けて捉えています。
整ったアグニは快活な肉体へと導き、心もサットヴァにしてくれます。
不規則、または弱すぎたり強すぎるアグニでは、体も心も本調子とは離れた状態になります。
排泄や生殖器の循環機能が不定期だったり、
冷え、汗をかかなすぎる・またはかきすぎるなど、
免疫力も充分でないので
いつもなんかしらかの不調を持ち合わせた状態になります。
そのため、心の面でも穏やかさに欠けて
感情のムラや完璧主義のあまり慈悲の心が養われない状態になります。
これが続くのは、悲しいことです。
自分のすること、=エネルギーを創り出します。
食べ物や環境エネルギー、
あらゆる “ 取り入れるもの ” が
自分にとって滋養となるかどうか?
これは、小さくも重要な取り組みです。
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今日から始める
「アグニを整える」こと
アーユルヴェーダの教えをもとに、
一日を通してアグニを整えるのに役立つ事柄を記載しています。
◯ 朝一番の白湯![]() 寝起き時の身体には様々なアーマ(未消化物)が浮き出ています。それを一掃するのにも白湯は効果的です。 正しい白湯の作り方 1 やかんや鍋でフタをしてお湯を沸かす まず朝一番にコップ 1 / 2 杯 ~ 1 杯くらいの白湯を飲みます。 一日を通して 1 時間に 1 度、この量で白湯、または常温の白湯を飲みます。 またアーユルヴェーダの薦める消化に良い食事にはそのものに適度な水分と油分が含まれているので食事中に都度水分補給する必要はなく、上記の量で十分といえます。(カパ優勢な体質の人は特に水分の摂り過ぎに注意です) |
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◯ やさしい朝食![]() (ビーツのキッチャリー) 朝一番の食事はアグニにとって重要です。 簡単な穀物系、例えば炊いたご飯とお味噌汁、おにぎりなども良いです。 旬の果物を常温で食べる、もしくはギーとシナモンやカルダモンと軽く熱を通すのも良いです。 |
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◯ 少しのアサナ・散歩![]() ヨガアサナは、体のエネルギーを微細なところから循環させる動きです。古いものを送り出し、新しいものを取り入れるのに、アサナは万能な動きとなります。ヨガアサナに馴染みがない場合、その他の簡単なストレッチ運動やラジオ体操なんかも有効です。呼吸とともに動き、体を意識的に展開させることそのものが「アサナ」の一つです。 |
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◯ おやつを見直す![]() 私自身はこれまで「おやつは欠かせない!」という執着がありましたし、今も甘いものが食べたいなーということはあります。が、食事自体の内容や質が変わったことで絶対ではなくなり、食べるtosいても自然由来の甘味がスタンダードになりました。 |
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◯ 夕食を早い時間帯にする![]() 疲労や未消化物が溜まっていると始めはどっと重い感じがあるかもしれませんが、そういう場合にはより継続が必要で、1 週間もすれば感じ方が大きく変わっていきます。平日は難しくとも休日やその前後 2 日ほどはこれができると思います。 |
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◯ 生姜の前菜を取り入れる![]() 食事前はアグニをそっと刺激して消化準備が整うよう、「生姜の前菜」がお薦めです。 生姜には身体が必要とする 6 の味のうち 5 を含んでいます。 |
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◯ ギーを続ける![]() 日々の食卓でギーを続けることで、我が家では良い変化がたくさん訪れています。 現在はギーを店頭で買うこともできますが、無塩バターを使えばだれでも簡単に家で作ることができます。 |
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アグニを損なう習慣
「意識的」の反対にある「無意識」のなかで、知らず知らずのうちにアグニを損なっている、・・・ということが現代では普通に起こっています。
私自身、朝に冷たい豆乳やスムージーを飲むことは良いことだと思っていたし、生サラダはたくさん食べれば食べるほど良いと思っていたくらい。‥
アーユルヴェーダでは、健康から病気までを 6 段階に分けて考えていますが無意識の習慣からアグニを損ない、それが長く続くと病気を発症する原因になります。
【 冷たいものを飲む・食べる 】 ・私たちの内臓は温かいので、冷たいものを取り入れると消化力が低下します ・ピッタの増悪には “ 冷まし効果のある食事 ” がすすめられますが、これは “ 冷まし効果の食材や調味料・調理法 ” のことであって“ 冷たいかき氷やアイスクリーム ” を指しているのではありません 【 汁物を食べすぎる 】 胃の中は 【 カフェインやアルコールの摂取 】 【 食べすぎ・食べなさすぎる 】 【 よく噛まずに飲み込む 】 【 体質に合わない食事を続ける 】 |
感情・記憶に滞りがある
“ 体調が優れないとき、感情のつまりがなければ、何を食べたかでその原因がわかる ”
と匠マイラは云いました。
食べたものを振り返ればその原因が分かる、そこで思い当たる節がなのなら「感情」に詰まりがあるということ。
良い食材を揃えて厳格に食事を実践していても心に抵抗や負の感情があれば食事を消化するだけの力がなく、それ自体がアグニを損ないます。
何事もバランスが肝心で、体への変化を望むときには心の内を明らかにして開放するということも大切なのです。
2017年11月、日本人初参加にて行われたHale Puleの認定アーユルヴェーダシェフトレーニングでは、上記のような
「アーユルヴェーダをホリスティックに捉える取り組み」をアーユルヴェーダ料理の調理法を交えて100時間にわたるカリキュラムを体験しました。
マイラが、アーユルヴェーダやヨガに関して云った言葉で記憶に残っていることがあります。
それは
「 ルールではないのです、選択をするだけ 」
「 どうしてマインドに振り回されなければならないのですか? 」
というもの。
自分の状態を「 直視 」することは、自分に「 正直 」になること。
「 受容 」することは、自分を赦すこと。
「 取り組む 」ことは高次元の自分 = ハイヤーセルフとつながること。
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今後も私ができることは、
“ これまでの人生 ” から
“ 一歩外へ出た ”、そこでの経験についてです。
あなた、わたし
わたし、あなた
すべてのオリジナルがサットヴァへ向かいますように。
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アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
k a o r i