ヨガとアーユルヴェーダでは
エネルギーがすべて、 と説いています
唯一コントロールできるものは自分のエネルギーであり、
それは自らが意図するままに、高いほうへも低いほうへも導くことが出来るという考えです
命が誕生するとき、
母親の身体の中そのものが胎児にとって全宇宙となります
母親の取り入れるもの、
取り巻く環境も
抱く感情も含めてすべて、
それが赤ちゃんにとって栄養となります
愛に満ちた心身をもつ母親のもとでなら、赤ちゃんはその愛の中で安心してすくすく育ちます
もし母親が恐怖や心配に苛まれる環境にいるとしたら、赤ちゃんはそのエネルギーとともに育つことになります
妊娠したら
お腹にいる赤ちゃんにできること


幸福と健康の科学であるアーユルヴェーダの目線から考える母体と胎児のこと、「妊娠したら母親はどうすればよいのか?」について記述します
ここでは、難しい専門的な側面からでなく
現実的に取り入れられる、シンプルなエッセンスをお伝えしたいです
アーユルヴェーダとヨガのスペシャリスト、マイラリューインよりプラクティスで伝えられた智慧をもとにしています
母親がオージャス(幸福な生命エネルギー)に溢れ、健やかな赤ちゃんを育てるために必要な食事や生活について触れていきます
産後ママのヨガはこちら
アグニを整えることが
赤ちゃんを順調に成長させる
妊娠したらまず「アグニを整えること」
このことを最優先しましょう
アグニは、私たちの身体にある代謝、免疫、消化力のことです
アグニの状態がお母さんの生命力、パワーを司っています
・食べものがきちんと消化されること
・栄養吸収と毒素排出が順調に巡り
一日を通して心地よく過ごせること
・マインドが至福に満ちること
これがバランスのとれたアグニの状態です
赤ちゃんには生前、アグニがないのでお母さんのアグニがそのまま赤ちゃんにに影響します
普段からの感情、考え、食事と暮らしの全体がアグニの要素になり得ます
そのためアーユルヴェーダでは、
少なくとも妊娠する1年前から母体のアグニが整っていることが理想としています
妊娠した際はさらにそれを維持し継続しましょうということです
- 妊娠中アグニを整えるために
1 プラーナの満ちた鮮度の高い食事を食べる
炊きたてのご飯、旬の食材を使ったシンプル煮物など、
出来る範囲で出来たての新鮮なものを食べるようにします
調理から時間が経過したもの、冷凍食品などは
新鮮なそれと比べると得られる滋養も劣ります
消化のしやすさも大切で、重く消化に負担がかかるものよりは体が喜んで消化を進められるものを食べます
アーユルヴェーダの万能食であるキッチャリーは
特にアグニを充分に休め、組織に活力をもたらします
圧力鍋があれば18分ほどで完成しますので、
妊娠中は週に一度のキッチャリーデイを設けるのもよいでしょう
お母さんが食べていて実際に「バランスする、満ちる…」と感じるものを選ぶことが大切です
・
2 バランスよく食べる
妊娠中のお母さんの体では、再生と維持機能が最大に繰り広げられています
米やイモ類などの体になるもの = オーグメンティング
葉物や豆などの体を浄化するもの =エクストラクティブ
これを6:4、または7:3でバランスよく食べることが大切です
特に妊娠発覚 ~ 3 ヵ月頃までは母体にたくさんのエネルギーを要します
また体と脳にエネルギーを残し、赤ちゃんへ滋養を受け渡すためにも、オーグメンティングがやや多めであることがポイントです
もともとヴァータが優位なお母さんや貧血を感じる際にはオーグメンティングをもう少し増やしましょう
ギーを日常的に取り入れるのも素晴らしい作用があります
・
3 間食はなるべく控える
アグニが規則正しく働き安定するために、
間食はなるべく控えて食事の間隔を十分にあけましょう
早起きして朝食が 6 – 7 時頃、昼食が 12 時を過ぎるなどであれば
間の 10 時頃でごくわずかな軽食をはさんだり、
昼食~夕食までに 6 時間以上空く場合には 3 時のおやつは大丈夫です
いずれもアグニの調子をみて、
体が快適であるサイクルを習慣化させることです
・ずっと食べ続けることは避けること
・甘味と云っても天然の甘味を食すこと(旬の果物やサツマイモ一切れ、ナッツ類など)
・一日の中で適度に運動(散歩やマタニティヨガ)をすること
これらを意識的に取り入れましょう
・
4 早寝早起きして身体のサイクルを整える
アグニは消化力、免疫力、代謝能力を司り、
そのうちで「自律神経」とも関わり合いがあります
自律神経が整うことがまず母体の健康にとって重要です
基本的に早寝早起きを心がけ、母体と赤ちゃんとのつながりを健やかに保ちましょう
免疫力が整うには、太陽のリズムとともに生活するのが大切なのです
忙しく予定が多い日こそ優先順位を見直しながらムリをせず、早めに眠るようシフトしていきましょう
・
5 レーズンウオーターを飲む
レーズンウオーターは肝臓を整えてきれいにするほか、体内の浄化を助けてくれます
母体に起こりやすい浮腫みや消化不良を緩和します
生のレーズンを白湯に浸水させ、時間が経ってからそれを飲みます
レーズンもよく噛んで食べましょう
ひどいつわりは
ドーシャバランスが崩れているサイン
生理痛と同じように、ひどいつわりはドーシャバランスが乱れているサインです
これまでの生活、食事、習慣の乱れが妊娠初期に重いつわりとして表面化します
ドーシャを鎮静、バランスさせるには
上記の事柄も最適ですが、他にできることとして以下が挙げられます
〇 生姜のアペタイザーを食べる
〇 生姜湯を飲む(早朝・または午後の食後2時間後)
〇 ミントティーを飲む(早朝・または午後の食後2時間後)
〇 アヴィヤンガをする
〇 ディナチャリヤを実践する
自分の体質や体調に正直になって、少しずつでもそれを緩和させる事柄を実践しより良い方向に進めるような変化を続けることが大切です
オージャスを貯蓄する
オージャスは、
アーユルヴェーダでは「活力の素」を意味します
ドーシャ(体質的エネルギー)が整うことで
アグニ(消化力・免疫)が、
アグニが整うと、このオージャスが満ちるのです
オージャスが満ちた状態の身体には
安定したエネルギーと活力が貯蓄されるので、
内から元気に、そして肌や髪、瞳が輝くようになります
妊娠は、女性が経験する最もクリエイティビティな経験の一つであるといいます
この期間中は、マインドや身体全体が歓ぶ遊びをたくさんしてみましょう
このことすべてお母さんを通って赤ちゃんへと伝わっていきます
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kaori