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年末年始のプチパンチャカルマ / どんな正解とも違う本調子の自分と出会う

年末年始の楽しみといえば「時間がたっぷりとあること」です。

この有意義な時間をどのようにして自分と過ごすかで
その後の体と心状態も変わってきます。

2017年末 ~ 2018年始

私もパートナーも充分な休暇があったので自宅でプチパンチャカルマをしました。

私はこの予定をずっと前から密かに計画していました

日ごろ忙しく過ごすパートナーにも深いレベルでの癒しを感じてもらえたらと、ゆるくやさしいパンチャカルマの内容にして…。


パンチャカルマ?

アーユルヴェーダは、すべての人のための自然療法で、人生の土台にある「健康な体」と「幸福な生き方」に根差したあらゆるアプローチがあります。

そのうちのひとつに 「パンチャカルマ」 という医療法に基づく浄化療法があります。

パンチャカルマによって、体は「根本的な再生」を実現するといいます。

期間中のプロセスは専門医の診断によって人それぞれ異なり、約 7 日 ~ 3 週間かけて行われるそうです。

個人の体質に合わせたハーブやオイルが調合され、それを飲んだり食べたり、塗布したりします。

いわば完全オーダーメイドの浄化法で、体内の毒素を溶かす、排出させる、神経系を穏やかにする、栄養素を取り込む、

体が本来もつ治癒力を最大限に高めるアプローチです。

終えると、体がとてもすっきりして穏やかな体力が満ち、ただただ健やかでクリアな状態になるんだとか。

体は心とリンクしているので、マインドや知覚、思考もそのような澄んだ状態になり、このことでオリジナリティをもった自分の全容性に気づき、すっかり生まれたての状態に還るような、そんな感覚を得られると思います。


ゆるく始める
My プチパンチャカルマ

本格的なパンチャカルマを行うにはまず専門家の診断を受けることから始めて、まとまった休暇とある程度の費用がかかります。

ので、今回はパートナーも一緒にできるプロセスでと思い、まずセルフでできるゆるめなパンチャカルマを自宅で行いました。

アーユルヴェーダの一日の過ごし方「ディナチャリヤ」に沿ったシンプルな方法で毎日をカスタマイズし過ごしました。

実際に行ってみたフィーリングとあわせて、今あるもの、今いる空間でできる、やさしい浄化生活についてシェアします。

My プチパンチャカルマ
– 数日かけて行う心身の浄化生活 –

1・生活全体をシンプルにする
2・朝のアヴィヤンガマッサージと沐浴はマスト
3・生姜湯、白湯でデトックス
4・キッチャリーで体に滋養を届ける
5・アサナなどの修養に時間をかける
6・不要な習慣を手放す

1・生活全体をシンプルにする

必要なだけ眠り、自然に起きる
必要なだけ食べて、自然に歩く…

目線をあらゆる物事に着手することから自分のことだけにシフトし、「ほんとうにしなければならないこと」を見直します。

少ない行動で一つ一つの体験を深くしていきます。

適当な睡眠時間については以下の通りです
ヴァータ優勢な人 ⏩ 7.5 ~ 8 時間
ピッタ優勢な人 ⏩ 7 ~ 7.5 時間
カパ優勢な人 ⏩ 6.5 ~ 7 時間

「優勢な人」と記しているのは、「絶対な答え」はないからです。

元々おっとり、骨組みしっかりなカパ優勢な人でも
忙しい環境にいたらヴァータが上がります。
すると元々はカパ優勢でも、今はヴァータもたくさんもってる、ということです。

3つのドーシャについて

2・朝のアヴィヤンガマッサージと沐浴はマスト

毎朝のアヴィヤンガをマストにします。
私は私を、彼には私がマッサージします。

キュアリングした太白ごま油を多めに使って ゆっくりと全身に、とくに関節周りを中心に塗布していきます。

15 分前後放置し浸透させたらタオルで軽くふき取り、
沐浴します。

毎朝いちばんに行うことで体・神経がゆるやかになり、一日を良い状態で始めることができます。

3・生姜湯、白湯でデトックス

つぶした生姜を入れた水を沸騰させてつくる「生姜湯」と、水を 10 分間沸騰させてつくられる「白湯」を朝~晩まで適量飲みます。

1 日に飲みたい水分量は基本的にコップ 4 ~ 6 杯
1度にコップ 1 / 2 くらい飲めば十分です

朝一番と就寝前は白湯を午前中と午後の早い時間帯に生姜湯をのみます。

白湯は体の体内の浄化を促し、生姜湯はより消化・代謝を促進します。(飲みすぎると炎症を引き起こすので 1 / 2 カップを1日2杯くらいで〇)

4・キッチャリーで体に滋養を

1 日 3 食の食事はキッチャリーを食べます。

いつものシンプルなキッチャリーのときもあれば、お野菜を入れた満たしキッチャリーのときも。

おすすめは朝・夜シンプルキッチャリー
昼にお野菜も入れた満たしキッチャリーです

いつものレシピにプラスして出来上がりにギーを大さじ 1 / 2 、あとがけします。

食前は姜の前をよく噛んで食べます。

5・アサナなどの修養に時間をかける

朝アヴィヤンガを終えたあと、アサナやメディテーション・プラナヤマを行います。

私も彼も朝からこの時間が終わるまではほぼ会話はしません。

それぞれのポジションでマットを敷き、プラクティスを始めます。

だいたい 40 分 ~ 1.5 時間ほどかけてすべてのアサナで長めに(15呼吸)ホールドします。

自分の体、心をよく見つめて躾る、良い時間です。

6・不要な習慣を手放す

電子機器の利用は必要最低限とし、この期間は携帯もテレビもつけません。



今回はパートナーとともに上記を 4 日間、実践しました。

日ごろ多忙に過ごす彼にとっては、これだけでも十分なパンチャカルマになったと思います。

劇的に痩せたとか、著しい変化があったいうことより、体が軽くとても快活で、寝起きも寝つきもいつも以上に穏やかになりました。

顔色が明るくなって、舌もきれいなピンク色に、これは体の中がきれいな証拠です。

排泄も順調なペースで良質なものが出ています。(水の上で浮きました!)
エネルギーやマインドが一日を通して一定でいて、ただただ穏やかでいられました。

パートナーも、腰痛や背中のこりなどといった慢性的な痛みが和らぎ、日ごろの慌ただしさとも離れて落ち着いて過ごせたようです。


心地よくなる瞬間を受け入れる

すぐ何かをしたくなるのは ヴァ―タ です。

刺激的な心地よさを求めるのではなく、静かな心地よさを感じれる身体を育てましょう。

現代社会に生きていると、いつも「何かをしなきゃ」と思いやすくなっています。

過剰な情報量とスピードが私たちの考えをそのようにしています。

ですが心と頭が動きっぱなしの状態が続くとどうでしょう?

あらゆる動作が自動的 (無意識) になり感じ方がマヒしていき、そこからバランスが崩れて不調が現れだします。

ぱっと見には悪化した症状がなくても長期的な蓄積によってあとから加齢とともに現れてきます。

ただ食事をする、ただ散歩をする、
ただヨガをする、…

ただ「今、これをする」という感覚を存分に体験することで私たちの存在が確かなものになります。


10年間のアパレル業界

私は過去長い間、年末年始をとてもラジャスに過ごしていました。

アパレル業界で従事していると年末年始は終電まで準備に勤しみ翌朝始発で出勤する、そんなサイクルは当たり前でした。(特に私は勤務地と自宅が遠かったので)

今日と明日が同時にやってきてそれを飲み込むように一気に一週間、一か月が過ぎていく日々でした。

アパレルに限らずこの時期の接客業は普段に増して活動量が多く、身体の休息は十分にとられない日々が続きます。

私はその仕事 (会社) が純粋に「好き」でそれと若さゆえ、パワーがあってこそ続けていられました。

様々な経験とともに私が知ったことがあります。

必要な経験は必要なときにやってくる

私にとっての人生で、その時にはその経験が必要だったということです。

往復 3 時間かけて通う道のりも女性の憧れる像を表現し、伝え、お買い上げいただくスキルも、不規則な生活、食生活のなかで自己管理する大切さも、

すべてが私の経験として、必要なことだったのです。

あっという間に 10 年弱が過ぎ去りマイナスからようやくゼロ地点に立てたとき、私にはまた「必要なこと」がやってきたのでした。


ラジャスなこと

当時はラジャスな要素のもの、ひと、ことが私を成長させてくれました。

すべてその時の私が経験すべきことでした。

アーユルヴェーダでは
 以下のような云い方で物事の性質をみます

 サットヴァ‥調和、純質
 ラジャス‥動性、刺激
 タマス‥怠惰、死

 3つの性質の詳細はこちら

ラジャスは、ほど良ければ私たちに役立つ大切なものです。

行き過ぎるラジャスは動きすぎ、なんでもやり過ぎ、食べ過ぎ、飲み過ぎなど「刺激」の要素を強く含んで体と心に影響します。

早い動き、暴飲暴食や騒がしい場所に出かけるなど
これらを多く経験していると、後からどっと疲れたり、無気力がやってくることがあります。

体的には浮腫みや肥満、痩せすぎをもたらしたり‥

これは「ラジャス」を増やしすぎたことで「タマス」に陥いる状態です。

「ラジャス」と「タマス」
どちらも行き過ぎるのはクラッシュの原因として
ジェットコースターのように急に上がっては急に下がる、そんな連鎖をうみます。

そんな意味も含め、アーユルヴェーダでは動きすぎも動かなすぎも心身のバランスを乱すと捉えています。


健康で調子の良い毎日が当たり前

今日なんだか調子いいな!という日、その時の状態そのものが「本当のあなた」です。

私が思う自分の調子よさは
1日を通してエネルギーが安定してること
体のどこにも痛みがなく快活なこと
声が澄んではきはき話せること
今していることだけが大切だと思えること
自分のことを愛せていること
です

私たちは毎日元気に生きるために生まれてきました。
病気や痛み、不快さとは無縁(メンタル面でも肉体面でも)の人生です。
アーユルヴェーダを実践すると、それが可能になります。
おならや膨張感、頭痛、体重増加、不妊、
マインドの曇り、注意散漫、発疹などといった
一般的に起きやすい症状は、バランスが乱れている証拠です。

アーユルヴェーダの知恵を元に、
食生活やライフスタイルの変化や、
ハーブ、トリートメントを取り入れることによって
改善が期待されます。

参考文献/Hale Pule

まとまった休日がなくても、日々自分へのケアはできます。

休日とその前日の夜からの時間や仕事の合間の休憩を使って、どんな正解とも違う「自分の本調子」と出逢ってみてください、


“自分を知ることによる幸せ”
ヨガとアーユルヴェーダと食事
全米ヨガアライアンス認定 ヨガ指導者
Hale Pule 認定アーユルヴェーダシェフ
kaori

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