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「 1 日のディナチャリヤ 」

アーユルヴェーダの教えはいつもシンプルです。

Where The Megic Happiness
「あなたの慣れている殻から出て 外側をきちんと感じること」

自然に沿って生きなさい

自然から離れれば離れるほど
それはうまくいかなくなる

私の恩師マイラはそう教えてくれています

私たちは本来、
生まれながらにして元気で健康であるべきです

ともいっていました

自分の健やかさに内側からフォーカスするとき、
その取り組みはどこからでも始めることができるのがアーユルヴェーダです

骨粗しょう症、糖尿病、高血圧、アルツハイマー、抑うつ、など‥

そのほとんどはここ100年くらいで一気に増えたものであって、昔はこれほどに多くはなかったといいます

社会では「速さ」や「利便性」が追求される一方、私たち人間自体はそのものと合致・同化してはうまく生きれてはいないのだと思います

ですが、上記のような症状や疾患はよほど深刻な状態でない限り、自らの意思や選択、習慣によって症状を緩和させられることもアーユルヴェーダを通して理解できます


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体と心のよろこびをひらく
1日のディナチャリヤ

アーユルヴェーダの推薦する 「 1日の過ごし方 」 ついてお話します

土台が強く安定していれば、私たちは 「当然のように」 毎日を元気に過ごせます

時々不調になるも、それが深刻化するのを未然に防ぎ、避けられるのです

「ディナチャリャ」という言葉は、 サンスクリット語で「 1 日の知恵に従う」ことを意味します。 これは毎日のシンプルなスケジュールに合わせることで ドーシャのバランスを保ち、 健康的なagniアグニ(消化の火)を維持し、 強いojasオージャス(活力)を支えることができる、 という発想に根ざすアーユルヴェーダの概念です。 それだけではありません。 精神面のバランスも守り、 人生においてより良好な人間関係を築くのを支え、 最終的には自分の意図に沿う人生を全うするのを助ける。 それがディナチャリャです。

Hele Pule【アーユルヴェーダ的毎日の過ごし方が大きな違いを生む−ディナチャリャ】より

ディナチャリヤの概念から、現代社会に暮らす私たちにとっても取り入れやすい事柄を以下へまとめています

ヨガとアーユルヴェーダの恩師であるマイラのもとで学んだ200時間のヨガプラクティス100時間のアーユルヴェーダシェフトレーニングを経て、口承で伝えられたあらゆる智慧・学びをもとに綴ります


  朝


今日も朝がやってきました、人生の新たな瞬間です

一日をどう生きるか?と自分に問い、
そのイメージに沿ってただ軽やかに進みましょう

〇 起床

ブラフマフルティの時間帯 6 : 00 前に起きると
肉体的な快活さとともに思考もクリアに目覚めることができます
もっと理想的なのは日の出前 96 分以内です

〇 必要な睡眠時間

カパ優位な人:6 ~ 6.5 時間
ピッタ優位な人:7 ~ 7.5 時間
ヴァータ優位な人:7 . 5 ~ 8 時間

〇 ネティ(鼻うがい)

・呼吸が通りやすくなります
・思考がクリアになり、免疫を高めます

〇 タングスレイパー(舌洗浄)、歯磨き

・舌は内臓の一部です
睡眠中に排出された毒素が朝、舌に出ていますのでこれを取り除きます
ブラシなどでこすると舌を傷つけるのでタングスレイパーでやるのがよいでしょう

〇 白湯

・朝一番の白湯は内臓の機能をやさしく呼び起こします
解毒の効果もあり、排泄を促します
起きて最初に口にするものは重要です

〇 アヴィヤンガ・沐浴

・アヴィヤンガはすべての人によい効果をもたらします
妊婦さんや幼児、高齢者にとってもすすめられます
>> 【朝のセルフケア】アビヤンガのやり方

〇 朝の修養

・呼吸法
・瞑想
・アサナ
生活のなかでゆるされる時間(30 分でも 5 分でも)を自らの修養に当てましょう
完璧である必要はありません

座ってじっとすること、深く呼吸すること
アサナをして自分の態度をみることが私たちには重要です神経系を穏やかにし、マインドを確かなものにし、思考力・知覚を高めます
身体もどんどん安定して強くなっていきます

〇 散歩

・時間のあるときは朝食前の軽い散歩をしましょう
5 – 10 分程度でもよいです朝の景色、空、風、木、太陽を全身で感じます
体にとって素晴らしい前菜といえます

〇 朝食

朝食は夜の断食状態から抜け出すための「回復食」です
用心深く、そしてやさしくあるべきです

>> 【1日の活動に差が出る】朝食という回復食


  



太陽が高くに昇るにつれて地球上の様々な生き物が
そのエネルギーを受け活発に行動できる時間帯です

今日の自分のマインド・意志とをひとつひとつ繋ぎ、
行動をもって役割を果たしていきます

〇 移動 ~ 作業

・速い速度で移動する交通手段を使う人はとくに家を出る前にグラウディングしましょう
「無事に行って、帰ってきます」と心で唱える、
これだけでもじゅうぶんです

・電車やバスから降りたら手のひらで頭の一番高いところを軽く押さえて
ポンポン、とグラウディングすることもできます(高速移動はヴァータをあげますのでこの方法は宙に浮いた足、意識を大地に取り戻すのに効果的です)

・作業中は意識を頭の真ん中に留め、サットヴァの意思とともに取り組みます

・長時間座りっぱなしの場合は1時間に1度は席を立ち、背伸び、呼吸などして身体をゆるめましょう

・長時間の同じ姿勢は身体を硬直させ、そこから筋肉や関節を硬くして呼吸も浅くさせがちです
浅い呼吸は腰痛や下半身のしびれなどの原因となります(足がつったりするのも)


〇 昼食

・1日のメインの食事をします
10 : 00 ~ 14 : 00の間が太陽が最も高くに昇って消化に適した時間ですので、ランチを食べるならその時間帯が理想です・いただく前に少し散歩をしているとさらに理想的です( 100 歩程度でも)
・気持ち、体をやわらかくして感謝の気持ちとともにいただくとそれだけで消化を促進します・食後の昼寝はアグニを弱くします

・思考力低下や浮腫みなど、消化不良を引き起こします
食後は 5 分前後そのまま座った状態で消化を見届けてから散歩に出かけましょう( 100 歩程度でも)


  


ゆるやかに一日の終わりが始まる夕方
今日一日を通して与え、与えられたエネルギーを統合します

〇 作業~移動

・意識を頭の真ん中に改めて戻し、新鮮なエネルギーを取り入れて進めましょう
最後の静かな集中です

・家事でも仕事でも、状況はすべて移り変わってゆくもの、ひとつひとつの工程を楽しみ、慈しんで取り組みます
・この時間帯は「内側に意識を向ける」のに適しています


〇 入浴

・入浴は食事前がすすめられます
食べたものが消化器官に残ったまま入浴すると消化が妨げられるためです
入浴が後になる場合は、食後~2時間ほど空けるのが理想です
・熱すぎないシャワーで、できれば湯船にも 5 ~ 10 分ほど浸かれるとよいです
・朝アヴィヤンガをする時間がない場合はこのタイミングで行ってもよいでしょう


〇 夕方(夜)の修養

・呼吸法
・瞑想
・アサナ
今日も一日、精神を尽くして活動した自分へ癒しのご褒美と思って慈しんで行いますアクティブで激しい動きでなく、リストラクティブよりな動作がよいでしょう
神経系を穏やかにし、その後の食事や睡眠の消化・吸収の質をよくしてくれます


〇 夕食(夜食)

・18 : 00以降はカパの時間帯になり、消化力もゆるやかになっていきます
できれば夕食は遅くとも19 時までに済ませましょう
あらゆる工夫が出来ます

仕事で遅くまで食べられない場合
(1) 15分でもよいから一度手を止め、この時間帯に軽く夕食をとる
(2) 19時以降は消化にやさしいキッチャリーなどにする
自分の消化力と向き合って創意工夫してみましょう

 


  夜



一日を終える準備をします

〇 静寂の時間

・食後は昼同様、すぐに横にならずに消化を見届けます

・少しの散歩に出かけれれば理想ですができない場合にでも家の中を少し歩きまわったり、軽い作業を行うと消化を促進します
軽い片付け、軽い掃除など・自分の身体にまつわ日記をつけることはよいことです
些細な変化、今日感じた体のことや心のことをメモします
または軽めの読書(魂レベルで成長できるもの)で
自分のマインド、人生、指針を点検します
思考力が鋭くなるものはこの時間帯では控えたほうがよいです・眠るまでの間(1 時間ほど前から)は電子機器からはなるべく離れて神経まで休ませる時間をつくります
よい睡眠につながります


〇 就寝

・なんだか神経が高ぶっていると感じるときは太白ごま油やハーブを調合したオイルを足の裏、耳に塗ることで鎮静化します

・今日一日で感謝できることを 2 ~ 3 思い浮かべ、その他の雑念が浮かんできたらそれを意識の中で燃やしましょう

・眠ることは「小さな死」を経験することです
多すぎる考え事はピッタ、ヴァータの乱れです
考え事そのものは = 自分そのものではないので、どうぞ心置きなく手放し、心地よく眠りましょう

 


アーユルヴェティックな日常を手にして
今日ここから元気に生きる

自然に沿って生きることがよいからといって、なにもすべてを捨てて田舎に隠居したり頻繁に大自然のもとへ足を運ぶことを要求しているのではありません
私たちは今いる場所で、自然に沿って生きることができます

小さなことから、そして土台の根っこの部分からちょっとした変化を取り入れてみるのです

自然のリズムは自分の内側にいつもあることを知り、そのやわらかいところを慈しむこと、育むことです

実際にディナチャリヤをすべてをこなそうとすると難しいこともあるかも知れませんが、これらはすべて「人間の自然なガイド」です

必要なときに
できる範囲で取り入れていく、
心地よさを感じられたらそれを続けて
少しずつ増やしていく、

…がよいと思います

そのうえでは古い習慣をいくつかやめることになったり、考え方を改める機会がやってくることがあります

物事が流れるままに、その意向に身を任せてみましょう

長い目で見て自分の身体が“深くから”歓べるようになります




アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
K a o r i

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