心を司る3つのグナを知る

今、心の状態はどうですか?

落ち着いている?
ワクワクしている?
それとも疲れてますか?162

調和に満ちて
自分とそれを取り巻く環境に満足し、

人のためにできることを
純粋な心をもってしようとする、

何をしても純粋に楽しいと思えるとき、
心は「 サットヴァ 」な状態です。

色んな思いが浮かんでは消え、
そこに打算的な考えや衝動的な欲望、
やまない興奮・緊張があるとき、
心は「 ラジャス 」が増えているようです。

やる気が起きない、
過去の記憶に執着して根に持つ、考えすぎる、
今と未来が見えないとき、
心は「 タマス 」に侵されています。



アーユルヴェーダでは

体的な要素のことをドーシャ、
心的な性質のことをグナといいます

「 ドーシャ 」も
「 グナ 」も、大きく3つに分けられ、

私たち全員がその性質をすべて漏れなく
それぞれの割合で持ち合わせています。

一人ひとりが異なる性質をもち、
故そのバランスは唯一無二で
心も体もそれぞれのユニークさが現れているということです。

「 ドーシャ 」は
生まれながらにしてもっているものと、
その後の環境、気候や時間帯、年代によっても変動します「 グナ 」はもっと微細な・精神的エネルギーで、
心の状態から、それがドーシャにも影響します

性質的な意味でいえば、
食べ物にもこのグナがあります。

それを食べると、そうなる、という原則です。

「 サットヴァ 」な食べ物
= 出来立ての食事、旬の食べ物、採れたての野菜や果実、栄養価がそのままに含まれる食事、バランスのとれた食事など。
心地よく過ごせる寿命を伸ばし、食べたときと食べたあとで喜びを実感できるもの。

「 ラジャス 」な食べ物
=激辛など極端な味覚のするもの、揚げ物、スナック菓子や冷たいアイスなど、刺激をもたらし感覚を過敏に使わせるもの。
ほどほどなら愉しみに、過ぎれば興奮や激性からの怠惰・依存をもたらすもの。

「 タマス 」な食べ物
= 作ってから4時間以上経った残り物、作り置きの食べ物、冷凍食品、加工食品、添加物、ホルモン剤を投与された動物性の食べ物など鮮度がなく腐ったもの、不浄なもの。
非難食としては生き延びる糧に、食べ過ぎれば無気力感や重性によって思考と身体が滞るもの。

>> 3つのグナ/食材リスト一覧はこちら



3つのグナの性質・特徴

≪ サットヴァ ≫
マイナスイオン ・ 癒し ・ 愛 ・
調和 ・ 慈悲 ・ 純粋 ・ 叡智 ・ 愛情 ・ 幸福 ・ 明るみ

≪ ラジャス ≫
騒音 ・ 乱暴 ・ 凶暴 ・
活動的 ・ 衝動 ・ 刺激 ・ 欲望 ・ 利己的 ・ 散漫

≪ タマス ≫
暗闇 ・ 罪 ・ 鬱 ・秘密主義 ・
怠惰 ・ 執着 ・ 重さ ・ 不活性 ・ 暗闇 ・死

 

「 サットヴァ 」な心

何かに属することなく中立でいて
そこで幸福を見出していること
それそのものがサットヴァです。

生きることの中心に調和や幸福があるので
自分にも、物事や相手にたいしても 純潔な目で見て接することができます。

直感力が高かったり、徳のある心のことでしょう。

判断や評価、識別を越えて
宇宙とのつながりがもてているので本人も、その回りにいる人も幸福でいられます。

● サットヴァがより増大すれば
やりたいこと、できることの境目を深く理解して
ひとつひとつ丁寧にこなしていくことができます。

いつも安定するようになり、心身は潤いと活力に満ちてとても健康です。

サットヴァによってすべてのドーシャはバランスします。

この状態を「 サマ・ドーシャ 」ともいいます。

食事もサトヴィックなものを求めるので、
簡単でも自炊したり、旬な食べ物や純質な食べ物を 適切な方法で適量食べます。

自分の身体を満たすものをよく分かっていて、
食べれる量や消化の早さも一定で安定します。

「 ラジャス 」な心

すべての動きの根底にあるのはラジャスです。
適度のラジャスがあるおかげで毎朝起きることができ、仕事や家事をこなすことができます。

人間として、朝から夜まで生活を送ることができます。
周囲との関係性やつながりもラジャスから生まれます。

ラジャスが増大すると‥
動きと熱量が増して常に神経系が過敏な状態になり安らげない心身になります。

ドーシャでいえばヴァータ・ピッタの乱れを助長します。

ラジャスが増大すると活動過多状態、
よって動きすぎによる集中力欠如や、エゴが助長して見返りや必要以上の利益を追い求める考えに陥ります。

思考感情魂肉体が常に散漫な状態になり、
過剰な飲酒やギャンブルを好むようになったり、
辛味や刺激的味覚の摂取、身体を省みない働きに身を投じることがあります。

騒音の激しい環境や殺人や暴力的なシーンが多い映画を観ることも、ラジャスを増大させます。
ラジャスが増えすぎると結果、タマスの状態になります。
ラジャスが増大しているとラジャスな食べ物が食べたくなります。

【風の性質・ヴァータ】動きと沈静法
【火の性質・ピッタ】動きと沈静法

「 タマス 」な心

なんだかやる気が起きない、やっても無駄だと思う。
どんよりした気配・鈍さを感じるものはタマスな状態です。

物事を受け入れられず、
受け流すこともできないので考え込みすぎて動けなくなります。

“ 放置された状態 ” がタマスなので何事もどんどん溜め込む傾向にあります。
物思いにふけりすぎたり、なんでも一番楽な方法を選びがちになり、下へ下へとエネルギーが向いて重さを増していきます。

タマスの増大は
心身の循環と再生を妨げることになります。

ドーシャでいえば主にカパの乱れを助長します。

カパは【 水・地 】= 心身の土台・統合です。
順調な時には地に足をつけて安定的パフォーマンスを成すものの、タマスによって重さが増せば執着と破滅を呼び寄せます。
過去の出来事に執着し、妬み、 いつも悲しかったり泣いていたりします。

タマスなときはタマスな食べ物を好み、 脂っこかったり甘さのきつい重いものを求めます。

【水の性質・カパ】動きと沈静法

「 ドーシャ 」「 グナ 」「 アグニ 」・・・

現代語に置き換えれば
「 体質・個性 」「 心・すべての種性質 」「 消化・代謝能力 」です。

これらの概念が指し示すものについて
基礎をやわらかくでも知っておくと、
日常において
自分に = 周りへも理解がラクになることがあると思います。

133

Hale Pule 滞在時、
恩師マイラからはこんな風にも教えられました

《 通りすがった人が、自分に向かってなにかひどいことを言ったとする。
そうしたら「その人はタマスだったんだわ」と思えばいい 》

単純な考えですが、とても附に落ちたのを覚えています。

あわせてご覧ください
【 本来の長所を引き出す 】ドーシャの働き


アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
k a o r i

あわせてご覧ください

  1. 「 1 日のディナチャリヤ 」

  2. アーユルヴェーダお弁当お届け- 10日目 –

  3. 『 胃を休めたいときはどうする?1日2食はどうか? 』

  4. アーユルヴェーダシェフトレーニング/14日間の食事公開 &#…

  5. [ オーグメンティングとエクストラクティブ食材リスト ]

  6. アーマと無縁の生活とは? / 毒素緩和の体験談

最新記事 おすすめ

カテゴリー

ブログ 購読

A n a n d aをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む