「グルヴァディ・グナ」を知ってもっと料理を創造的に

温めること冷やすこと、
軟らかさと硬さ、

これらは相反する性質です。

互いに両極端に存在することでバランスを保っています。


私たちを取り巻く
「20の性質」と「10の組み合わせ」dsc_9709967405887.jpg

日々の最先端な情報や
魔法のような商品よりも

普遍的な事実・自然界の掟の方が自分にとって役立つことがあります。

それが、グルヴァディ・グナです。

グルヴァディグナは、
この世のすべてのものに存在する 20 の性質のことで、
それぞれに 10 の組み合わせに分けてみることができます。

これらは、
身体と心を適切に扱うためのガイドとなります。

すべての性質を表す「 20 の性質」
互いにバランスを保つ「 10 の組み合わせ 」

アーユルヴェーダの聖典 “ ヴェーダ ” に以下 20 の性質が記載されています

冷 / 温 湿 / 乾
重 / 軽 粗 / 微
固 / 流 静 / 動
鈍 / 鋭 軟 / 硬
滑 / 荒 濁 / 清

20 の性質はそれぞれに相反するもの同士でペアとなり、全部で 10 の組み合わせとなります。
グルヴァディグナは、この世のすべてのものに存在していて、互いに作用 – 影響し合います。

人の身体でいえば、「冷」の状態へは「温」を、
心のバランスとしては「重」のときは「軽」を、
相反する対となるものを与えることでバランスがもたらされます。


グルヴァディグナを知って
料理を創造的に

グルヴァディグナの理解が深くなると、
自分にとっての、今の身体と心にふさわしい料理レシピが思い浮かびやすくなります。

寒い日には温かいものを食べるのと同様に、
関節に乾きを感じるとか、
皮膚に火照りを感じるとか、
消化力の状態はどうか、など

食物に対しどんな調理法を施そうか、
水はどのくらい入れようか

ということもグルヴァディ・グナへの感度とともに創造性が広がります。


環境と体調からみる料理
– 例 –

いくつかのシチュエーションをもとに、
すすめられる料理・その他エッセンスなどを記載しました

湿気の多い日や花粉などで鼻づまりがひどく感じる日

湿気の多い日、アレルギー症状が重く出る日は、
「湿」「重」「濁」が増大していることが考えられます

その反対の作用は「乾」「軽」「清」です

・脂っこいものや揚げ物を避け、
・茹でたり軽くソテーした野菜、
・消化に負担がかかる玄米よりは白米、
・お肉やお魚を食べる際には
煮たり蒸したりしたものがおすすめです

「湿」「重」「濁」の性質が増大しているときは
アグニが弱っていたり、カパが増悪している場合もあります

* 台風で荒れた天気の日

台風の日には、
主に「荒」「粗」「鋭」の性質があります
(その時々によっても変わりますが)
反対の性質は「滑」「微」「鈍」です

・サクサクふわふわした食感がする揚げ物やパン、
スナック菓子などは控えます
・間食する際でも気持ちを落ち着かせる効果のある
旬の果物1-2切れ(適量)か、ふかした芋(適量)
・あたたかく油分を含んだ煮物や温かい鍋
(生サラダなど身体を必要以上に冷ますものは避ける)
・根菜類を煮て心に根を張らせる
(サツマイモやカボチャ、人参など)
台風の日では様々な場でエネルギーが散漫とします
グラウディングできる食事、暮らしを意識しましょう

* 心が落ち着かず鋭い気分の日

そんな日、心ではきっと
「軽」「荒」「鋭」が多く作用しています
その反対にある性質は「重」「滑」「鈍」です

・辛いもの、酸っぱいもの、刺激的なモノではなく
渋味、苦味を取り入れた落ち着いた料理にする
・葉野菜、ねばねば系、豆類、を食事全体の4割に取り入れる
・ポタージュや煮た野菜、マッシュした芋類など、
“ ほくほく ” した “ 落ち着くもの ” を取り入れる
・濃い味付けは避け、
適量~少し薄い味付けにして心をやさしくする

・すすって食べる麺類より、しっかり噛み応えのある米を食べる

気分が鋭い日、落ち着かない日は
ヴァ―タやピッタが増大していることが考えられます

>【ヴァータ・風の性質】動きと沈静法
>【ピッタ・火の性質】動きと沈静法

* 体も心も重く鈍い日

季節の変わり目、または慢性的に
このような状態に陥ることもあるかもしれません
この時体や心では「鈍」「硬」「濁」の性質が
優位になっていると考えられます
(個人差によって変動するでしょう)
この場合の反対の性質は「鋭」「軟」「清」などです

・消化に負担のかからないキッチャリーがベスト
・心を落ち着かせるワンプレート料理
良質で消化できる油
(ギーやごま油、ひまわり油など)

適量~少な目に
・水分を適量含み、十分に加熱して軟らかくなった食事
(煮物、茹でたものなど)
穀物と野菜をバランスよく取り入れる
・肉や魚は食べる場合には全体の30%以下に押さえる

体も心も重いときはアグニ(消化力)も弱っていたり、
タマスが増大していることが考えられます
>今日から始める「アグニを整える」こと
>タマスに引きずられない生き方



すべて “バランス” から
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似たものが似たものを引き寄せ
相反するものがバランスをもたらす

アーユルヴェーダの古いことわざにもあるように、
私たちは自分と似たものをもっと欲しがる傾向にあります

が、実際には
反対のものの方がバランスをもたらすという普遍的な事実があります

グルヴァディグナを念頭に置き、
“ 今はどうかな? ” という直感と創造力を掻き立てて、
愛情をもって食事や暮らしに取り入れられるといいですね

生きるほどに毎日が豊かでありますように


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アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
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