有益な食事のための「 1 0 の条件」

今日の自分は過去の自分が造りました

明日の自分は今日の自分が造ります

食事や暮らしを整えることが= 自分の状態に帰ってきます

アーユルヴェーダが生命の科学、寿命の科学といわれ、日頃の生活、暮らし方、ケア、そして食事についてを重んじているのはそのためです

よい身体を維持し、良い子孫を産む
そうして家族が、次に社会が発展していきます

私たちは「良い種」を与えられたら
それをまずは土壌で手間暇を、時間をかけて耕す必要があります

いくら良い種が与えられても“土壌”が良い状態でなければ種は育たず、芽も花も咲かないからです


有益な食事のすすめ

健康な食事とは、何でしょう?

栄養豊富な食材を多く摂ることでしょうか?

アーユルヴェーダでは有益な食事についてその条件を挙げています

有益を取り入れ 有害なものを避ける(食物でも物事でも自身の思考においても)

ここにフォーカスしながら日々組織の土台を創る者= 土壌を丁寧に耕す者は
生涯健康で、幸福で居られるということなのです

仮に今 不調や病を患っているとしたらベストな、ベターな取り組みによって
痛みを緩和させ、次第に取り除いていくことが肝心です

有益な食事とは

体も心も気持ちいい、それも“永く”

これが有益な食事の大前提の掟です

・食事中とその後に心地よい満足感が続く
・胸やけや膨張感、眠気などがなく消化がスムーズにいく
・げっぷやおならが過度に出ない
・食後 3 – 4 時間で自然と空腹を感じる
・心地よい幸福感を得られる
・毎日体にも心にも“痛み”がない

自分自身の“感じ方”と
“結果”にフォーカスすると、これはとても明解になります

「有害な食事」は上記と反対の症状にあり、
食後に満足感が続かず、不快感を露わにします
(腹部の膨張感、大きなゲップ、食事中とその後のおなら、胸やけや胃もたれ、舌のしびれ、急激な眠気、重だるさ、など)


有益な食事の 1 0 の条件

アーユルヴェーダでは有益な食事についてきちんと基準が示されています

 1・ 食物の産地、旬
 2・ 食物の性質
 3・ 食物の調理法
 4・ 食物の食べ合わせ
 5・ 食べる人の消化力(最も重要)
 6・ 食べる人の空腹度
 7・ 食べる季節
 8・ 食べる時間帯
 9・ 食べる摂取量
 10・ 食べる人の精神状態

「体に良い食物」だけで有益な食事とはいえず
前後とそれを取り巻く要素にもフォーカスすること、

総じて自分の消化力・精神状態にきちんと気づき、それに見合うベストなものを選択し取り入れることが大切なのです

1・食物の産地、旬住んでいる土地の近くで採れたもの、
また完全に熟して完成した食物が最もエネルギーが高く、体に滋養をもたらします
都会に住んでいたり、環境上それがかなわないという場合でも、できる限り近くで育てられたお野菜を、国外よりは国産を、そして何かひとつでも自宅のプランターで育てるなどし、エネルギーの満ちた食物をいただくように心がけると感じ方も変わります

2・食物の性質

食物の栄養学よりもう一歩踏み込んでみているのがこの点です
「重」-「軽」
「粗」-「滑」
「熱」-「冷」

などの性質は食物にある微細な作用にフォーカスしています
双方の性質は相反するものであるからこそ、バランスをもたらします

重だるさのある日は軽い食事を、
気持ちが粗くなっていたら滑らかな食事を、
火照りを感じたら冷ます作用の食事をとりましょうということなのです

味の質と作用の面でも、
「甘味」は心身に根ざす感覚と滋養を、
「辛味」は心身に刺激性と乾燥を与えます

その時々で自分に合ったものを取り入れるようになるにはこれらをよく感じ、器官を研ぎ澄まし、自然と選びとれるようになることが大切です

>> 食物の性質に関する記事はこちら
>> 味の性質・作用に関する記事はこちら

3・食物の調理法

食物のプラーナを活かした調理法を実践しましょう
アーユルヴェーダでは、調理によって食物や調味料が“目覚める”ことが大切で、反対に調理することで食材が“死んで”しまっては意味がないのです
火加減や調味料の量、油や水分量のさじ加減すべてが“いい塩梅”であることが大切です

自身のエネルギーを整えてキッチンに立ち、なめらかな想いとともに調理をすることでこれを実践しましょう

4・食物の食べ合わせ

誤った食べ合わせを常食すると、消化不良やアレルギーを起こします
本来なら嬉しくない組み合わせでも外食では一緒にされていることが多いのがこの例です

・穀物×果物
・牛乳×肉

など、性質が大きく異なり消化作用も相違するものを同時にとると消化を滞らせ毒素をつくる原因になります

例外として、
・その土地ごとの環境に沿った食物であること
・長い間にわたって食べ慣れて順応した食物であること

これの場合は「サートミヤ」と云って
“その人が季節に順応した食事と健康法を心得ていれば、
食物はその人の体力を増し色つやをよくする”

と聖典に記されています

>> 食べ合わせに関する記述はこちら
>> サートミヤ(食べ慣れた味)に関する記述はこちら

5・食べる人の消化力(最も重要)

消化力に見合った食事内容と量が大切です

消化力はアーユルヴェーダでは「アグニ」といいますが、アグニは身体の免疫機能や代謝能力も司っています

・代謝、消化能力が弱いのに重い食事をしないこと
・免疫力が低下していると感じたら相応の食事をとること

が消化力を守るために大切です

>> 化力に関する記述はこちら

6・食べる人の空腹度

食事時に、きちんと空腹感があることも大切です

アグニ(消化力)が弱いと、空腹感をきちんと感じなかったり、反対にいつも空腹感を抱いたりします

不規則なアグニがこのような状況をつくるので、
毎日同じ時間に食べるようにしたり、
毎度適量を食べることも肝心です

7・食べる季節

冬には冬の野菜を、夏は夏野菜を食べるようにするだけでも体は「正解」を受け入れられます

冬に冷やす食材を食べたり、夏に熱を発するものを口にするのはグルヴァディ・グナ(性質と作用)にも反していますので、うまくいきません

季節と体は自然の法則で繋がり合っているので、旬の食材、季節を考慮したシンプルな選択が大切です

8・食べる時間帯

アグニ(消化力)が最も強いのが日中10 : 00 ~ 14 : 00 の間です
18 : 00 以降 ~ はアグニがゆるやかになっていきます

アーユルヴェーダではこの原理に基づいて
・朝食は少量もしくは無し
・昼食をメインに
・夕食はごく少量を

と提案をしています

同じものを食べても時間帯が違えば消化にかかる負担も変わります
自分の体の声をよく聴いて、自然のリズムに食事を沿わせるよう意識しましょう

9・食べる摂取量

“今の自分が消化できる適量”をご存知ですか?

「両手のひらをあわせてお椀上に作った際の量」が基本の摂取量で、
・げっぷが出たら食事終了

これがひとつ目安になります

また胃の中は基本、 1 / 3 が固形物 、1 / 3 が液体、 1 / 3 が空気であるとうまく消化が進みます

>> げっぷに関する記述はこちら

10・食べる人の精神状態

シンプルないくつかの食事が揃ったら、
身体も心もほぐしてやわらかな気持ちでいただきましょう

今この瞬間に「すべて万事順調」であることを知り、
緩和と安堵感を感じることが
有益な食事においては最も大切かもしれません


日々の意識づけの大切さ

アーユルヴェーダの聖典では

「健康に良い食べ物は、
あらゆる生き物の
成長の要因である

健康に良くない食べ物は、
あらゆる病気の原因である」 

「健康に良い食べ物とは、
身体のバランスを
維持する食べ物であり、

そのバランスを崩すものが
不健康な食べ物である」 

「食は神の姿である」 

などの記述があります

食事に意識的になることは人生へ意識的になることです

たくさんの食材や豪華な食材も実はそんなに要りませんから、ぜひ上記からヒントを得てご自分なりの食卓を創造してみてください

すべてはその瞬間から変わっていきます

【未消化物・毒素蓄積に関する記事はこちら】


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ヨガとアーユルヴェーダと食事
全米ヨガアライアンス認定 ヨガ指導者
Hale Pule 認定アーユルヴェーダシェフ
kaori

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