夜寝ている間、
身体は様々な修復、再生、統合の働きをしてくれています。
主に 22 : 00 – 2 : 00 では
アーユルヴェーダでいうところのピッタ(火)が出番となって、その働きを司ります。
ですのでまずは
・夕食を軽めにし、寝るときには消化が終わっているよう食後 は3 時間空けてから眠る
・22 : 00にはベッドインして眠る
ことが大切です。
毎日必ずできないにしても、
出来るだけそうである日が多いことで身体の感じ方が大きく変わっていきます。
寝起きがスッキリし、日中の集中力も持続しやすく、代謝機能や免疫力にも恩恵があります。
これらの小さな工夫は、
自分の命のためにできるとてもシンプルなケアなのです。
一日の活動に差が出る「朝食は回復食」の意味
朝、一番初めに口にするものは
= 夜の絶食状態から抜けだす「回復食」となりますので、
それ相応のものを取り入れることで
一日の始まり、活動の質が変わってきます。
朝に心地よく身体が機能し始めれば
一日の自分の活動、
すなわちパフォーマンス力を制したも同然なのです。
また午前中は、排泄の時間帯です。
体質によってそのリズムは異なりますが、
遅くとも午前中に一度は排泄があるのが理想です。
そのためにも、朝食では
「ムリに」「過度に」「重い」といったことは控えましょう。
例えば、
カリカリ、ふわふわのパンに
卵やソーセージ、ハム、
生サラダや彩り豊かなフルーツが添えられた朝食は
寝起きの身体にとっては負担となり、
消化不良の一因に成り得ます。
上記のようなモーニングのイメージは、
“ 外食産業 ”による戦略的な打ち出しですので、
自分の朝食としては真似しなくて大丈夫です。
カラフルで豪華な朝食は
“ 健やかさ ” でなく主に “ 見栄え ” のため、
レストランやホテルなどがおもてなしとしてしてくれることです。
イレギュラーで
そのような場にいるなら美味しくいただくも、
日常においてはそれをしなくてよいということです。
実際、毎日そのような朝食を食べていると
体質や傾向問わず
朝から膨大なエネルギーを消化に使うことになり、
アスリートのような方以外では
ガスが生じたり粘液が過剰に生じたり、
消化不良を引き起こす原因になります。
食後の大きなげっぷ、
一日を通してげっぷやおならが出ることや
浮腫みやすく、太りやすい、
食後や寝起き時に鼻づまりが生じやすく
なんだか身体が重い‥などがその一例です。
「回復食」にふわさしい朝食例
アグニ(消化力)を考慮した上で、
朝の回復食として身体が歓んで消化できる朝食のサンプルです。
・炊き立てのご飯、お粥
お米は身体に滋養を与える優秀な食物です。
炊き立てのご飯やお粥状にしたお米は
朝の身体と心に最良の滋養を与え、グラウディングをもたらします。
よく噛んで食べることで消化酵素が発生し脳も目覚め、消化機能も充分に起き上がることができます。
・旬の果物
季節の旬な果物を常温でいただきましょう。
朝から冷たい物を口にすると内臓が冷えて消化力を落とします。
なので冬のバナナは避けるべき、ということが分かりますね。
バナナや柿は、ギーと少量のスパイスと加熱し蒸した状態で食べるとアグニにやさしく味わいも増します。
>>レシピはこちらを参考にしてください
果物には酵素が多く含まれ消化も早いことから、食べる際には果物「単体」で食べるのが良いです。
>>果物の食べ方 / 消化不良を起こす食べあわせのこと
・焼きたてのベイク
こねる 5 分、オーブンに入れる約 25 分前後の時間があれば優しい焼き菓子もおすすめです。
ただし重さがあるため、消化力の適切なときに、よく咀嚼して食べましょう。
クッキーやマフィンでは水分量を気持ち多めにしてやわらかく仕上げるのもコツです。
朝から活動量の多い人やしっかり食べておきたい人にはおすすめです。
>>レシピはこちらを参考にしてください
・加熱した根菜類
お米と同様、根菜類も心身のグラウディングをサポートします。
ふかした芋やカボチャをそのまま、またはマッシュしたり、ポタージュ状にしても良いでしょう。
消化力に応じて固形状~液状までカスタマイズするとアグニも整いやすくなります。
・白湯だけ
慢性的に消化力が弱く、まだ前夜の食事が完全に消化されていないと感じるのであれば、朝食は白湯のみにして内臓を休ませましょう。
白湯は朝コップ 1 杯をゆっくりすすって飲むと胃腸 ~ 内臓にいき渡ります。
1 時間に 1 度、コップ 1 杯程度を飲むようにすると毒素も排出されやすくなり、消化力を整えます。
日中 11 – 12 時頃に一日のメインとなる食事を摂り、その際も重すぎないものを、例えば焼肉ではなく肉でも煮物として調理されたものや、魚も焼いたものよりは煮魚の方が消化がスムーズに進みます。
朝「体がよろこぶもの」を
朝一番に食べるもの
= 今日の自分のエネルギー源です。
アーユルヴェーダでは、生気(プラーナ)を失ったものは十分な滋養がなく身体と心の生気を乏しくするとみています。
朝食べているものが冷凍食品やその他の加工品で、いつ・どこで作られたか分からないものだとしたら、私たちの身体が得られるものもそれ相応になります。
シンプルに、簡単に作れる生気溢れるものを、やさしい形で自分自身に提供してあげましょう
アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
k a o r i