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アーユルヴェーダの原則をもと食事 – 食べ方を見ると、これまで “ 普通 ” に取り入れていた多くの常識がひっくり返されるような経験をするかもしれません。
“ 体がどう感じるか ” を直接的に経験しましょう
“ 原因と結果 ” を見つめましょう
アーユルヴェーダはそのようにいいます。
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「食べ合わせ」が
「消化不良」を起こす?
食事そのものが「健康のための最善のもの」であるアーユルヴェーダは、食材同士のかけあわせ =『「食べ合わせ」に関しても一定の掟があります。
特に「果物の食べ合わせ」についても言われていることが多く、チャラカサンヒタへは果物について下記のような記述があります。
「古い果物、未熟の果物、 昆虫・動物・雪・日光によって傷んだ果物、 不自然な場所や季節に成った果物、腐った果物は食用に適さない。」 アーユルヴェーダの古典 チャラカサンヒター第1巻27章316-318 より |
「食べ合わせによる消化不良」は、胃の中で食べ物が消化される際に
食べ物同士の性質上相性が悪く、同時に摂取すると消化がうまく働かないことによって生じます。
体に良いはずの食物でも、食べ合わせが誤ることで未消化毒素が発生することは現代では珍しくなく、例えば「穀物」「果物」= パンケーキに果物も消化不良を起こす一例です。
様々な食べ合わせの悪さは、消化不良から食物アレルギー、肌荒れや便秘または下痢などのサインとして現れます。
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【 相性の良くない食べ合わせのこと 】
「避けたほうが良い食べ合わせ」について記載します。
以下はひとつのガイドラインとして認識し、実際の自分の体の反応につき従い変化を取り入れながら継続的に観察をしてみてください。
◯ 果物
果物はまず前提に単体・単独で食べることです
果物自体に消化酵素が多く含まれるために消化が早く、消化管を早く通り抜けます。
このときほかのもの(穀物など)が一緒にあると、それらが消化管で残り小腸で酸化が生じて発酵するといわれています。
これが未消化物、毒素の形成、口内炎や肌荒れ、アレルギー症状の原因になります。
NG例 ・果物+牛乳、ヨーグルト、乳製品全般 ・果物+穀類、パンやご飯、パンケーキ、スイーツなど ・果物+何かほかの食べ物 (一部気候や性質上によって例外になることもあり、 果物を加熱した際に性質が変わることもある) |
補足: 果物は別に食べる。 なぜ? それは果物は他の大多数の食べ物よりも速いスピードで消化されるためです。 果物を他の種類の食べ物と一緒に食べると、 消化に時間がかかる食べ物に合わせてゆっくり消化が進みます。 すると一部の食べ物は消化管に足止めされて発酵し、ガスが発生する、 お腹が張る、ゲップが出る、などの症状が出てしまいます。 ヒント:果物の中でもメロンは特に消化が速いため、単独で食べましょう。
◯ 牛乳
(ヨーグルト・チーズ・乳製品)

牛乳やほか乳製品も果物と同様、単体・単独で飲むようにします
牛乳やほか乳製品は過度な加熱処理をしていない新鮮な乳が体の滋養になります
牛乳やほか乳製品は重性ですので、ほかのものが一緒に含まれ体に入るとアレルギー症状を起こすことがあります
NG例 ・牛乳+とバナナなど他フルーツ全般 ・牛乳とお肉、お魚など動物性食品との組み合わせ ・牛乳+パンやご飯などの穀物、ほか食品全般 |
補足: 豆類やチーズ、ヨーグルト、卵などの重い食べものを、 一度の食事でたくさん食べることを避ける。 なぜ? 多量の重い食べものは消化を遅らせてアグニを弱らせるからです。
ヒント:こうした食材は別々の食事で食べること。 食事と食事の間は4〜6時間空けること。 ヨーグルトにレモンやトマトを組み合わせるというように、 酸味の強いの食べものを一度にたくさん食べることを避ける。 なぜ? 消化管に酸味がたくさん入ると消化不良やピッタのアンバランスにつながるからです。 ヒント:レモンの代わりに甘味が強めのライムを使いましょう。 牛乳と酸味の食べもの(バナナも含む)は一緒にしない。 なぜ? 酸味が加わると消化管で牛乳が凝固するからです。 ヒント:バナナは甘味と考えがちですが、消化後の質は実は酸味なのです。 乳製品をジャガイモ、トマト、茄子、パプリカ、ピーマン、甘唐辛子と一緒にしない。 なぜ? 味とエネルギーと消化後の影響が喧嘩するからです。 例えば、乳製品は熱を冷まし、残りの食材は温める効果があります。 ヒント:関節に痛みがある場合は特に、 こうしたナス科の食べ物を摂ることをやめましょう。
◯ 肉・魚
肉は熱性(発熱効果)があり、牛乳には冷性(冷却効果)があります。
一緒にとることで双方の効能を無効にし、アグニ(消化力)が損なわれます。
NG例 ・肉、魚+ヨーグルト ・肉、魚+牛乳 ・肉、魚+ワイン ・肉+からし油 ・魚+砂糖 |
◯ 穀物
NG例 ・穀物+牛乳 (ほかヨーグルト、チーズなど乳製品) ・穀類+果物 ・米+お酢 (食べ慣れている、 アレルギー等健康上の問題がない人は◯) |
補足: 酵母パンは食べない。 なぜ? イースト菌を摂取すると、消化管の自然な菌バランスが乱れ、 ヴァータ・ドーシャが悪化するからです。 ヒント:代わりにこのチャパティ(平いパン)のレシピをお試しください。
◯ はちみつ
はちみつは加熱すると有害な毒素がうまれます
常温、もしくは温めた(沸騰したてでない)ドリンク、牛乳(新鮮な)になら合わせてもよいです
NG例 ・はちみつ+同量のギー ・はちみつ+牛乳 ・はちみつ+熱いもの、脂っこいもの |
補足: 蜂蜜には火を通さない。 なぜ? 蜂蜜は火を通すと毒となり、糊のような質を帯びます。火を通す場合はメープルシロップやスカナット、ヤシ糖などを使用しましょう。 ヒント:蜂蜜入りのハーブティーは最高です。(ハーブティーの癒しの質が組織に深く吸収されやすくなります。)お湯の沸騰がおさまった後で蜂蜜を入れてください。
◯ コーヒー
NG例 ・コーヒー+バナナ ・コーヒー+サプリ ・コーヒー+チョコレート ・コーヒー+甘いデザート ・コーヒー+タバコ |
食物のほか、“ 食べ方でよくない組み合わせ” としては以下の 14 項目がいわれています。
1(土地)乾燥した土地の食物(乾性・鋭性)と湿地帯の食物(冷・油性)を同時に摂る 2(季節)冬に冷たい非油性の食物、夏に辛味の強い熱い食物を摂る 3(消化力)消化力を無視した食べ方(常に腹八分目から六分目に) 4(量)はちみつとギーを同量、同時に摂る 5(調理法)調理中に毒が発生するもの(孔雀の肉をヒマシの木を串にして火で焼いたものなど) 6(同調性)辛味・温かい食物の向いている人が、甘味・冷たいものを多量に摂る 7(作用力)体を温めるものと冷やすものを同時に混食 8(腸の作用)便秘の人に薬力の弱い催下薬を少量使用、または下痢症の人にヴァータ・ピッタを増大させる食事 9(摂取者の状態)疲弊困憊した人、性行為後の人、重労働の人にヴァータを増大させる食事 10(食べ方)排尿・排便がないのに食事をする、空腹感がないのに食事をする。 強い空腹感があるのに何も食べない、人気のない孤独な場所で食事をする 11(避けるべきもの)豚肉を食べた後に熱いもの、冷たいものの後にギーを摂ること 12(調理の仕方)腐った薪で調理した食物、生煮え、煮えすぎの食物 13 不快感を与える食事、不快な味を与える食物 14(時間)3時間以上かかって調理されたもの |
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何事も、実際に自分の身体でそれを体感すること、現状認識と関節を続けることが大切です。
「消化不良」の段階やその状態は、人によって感じ方の差があると思います。
ある人では何ら問題なく消化できることもあり、しばらくしてから症状が出ることも、または回復力や免疫や強くそのまま大丈夫、ということもあるかもしれません。
すべては、その時々の個の消化力に由来します。
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アーユルヴェーダホリスティック基礎講座 でも
食物のグルヴァディ・グナについて触れながら、全性質への理解を深めていただきます。
調理編では、心身のバランス築くためのシンプルな食事・調理法をレクチャーします。
<全 概 要 は こ ち ら か ら >
アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
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