今日はどんなうんちが出ましたか?
アーユルヴェーダをお伝えしている際、皆さまよりいただくご質問やお悩みに対し、私からよくお聞きしていることのひとつに「うんちはどうですか?」があります
・出るは出るけどコロコロしている
・毎日は出ない
・毎回下痢のようにやわらかい
…など
様々なパターンをお伺いしますが、上記はいずれも“体が本当に幸せ”ではない状態をさしています
うんちは、私たちの真の健康状態を知るのに最も的確なツールとして役立つのです
毎日「きちんと」出ているならOK!
すべてがうまくいっています
生命の科学「アーユルヴェーダ」では“食べ物が何であるか”以上に“どのようにして食べているか”を重んじています
“ これさえ食べれば ” ということよりも、
もっと総体的(ホリスティック)な視点が大切なのです
・感謝の心がある
・愛を育む姿勢がある
・すべてがうまくいっていると信じている
…これらが心にも体にも調和し“在る”とき、
たとえ食べ物が多少お粗末なものであったとしても(!)、その人は感謝とともに幸せに生き、よいうんちも出ていることでしょう
そうでなければ、どんなに良いとされるものを食べても心身への効能は乏しい結果に終わります
「感情」が食べ物の吸収・消化を促進し、その身体にオージャスを蓄積するということです
健康と幸福において、体と心はひとつに繋がりあっているということがわかります
もしあなたが今、さほど健康に気を遣う食事をしていなくても毎日きちんとした排泄があるのであれば、(コーヒーのカフェインや下剤の助けなしに)それは人生がトータルでみてうまくいっているということです
「健康ですよ、身体は大丈夫です」
うんちが知らせてくれる幸せ
– 4つの特徴 –
適切な排泄は体の正常なはたらきを示しています
体も心も順調なときの排泄状態・質は以下です
1・毎日決まった時間に出る(1日1~4回)
2・きれいな形、色で出る
3・臭いがきつくない
4・浮く(最も体に毒素がない状態)
1・毎日決まった時間に出る
最も理想的なタイミングは、朝起きてすぐ(もしくは午前中)と、毎食後 15 – 20分後です
体質によって消化ペースが速い人・遅い人がいますので、正確な時間帯というよりは、結果として毎日だいたい同じタイミングで出ていることが心身の健康を表しています
2・きれいな形、色で出る
つるんと綺麗なバナナ状で出るうんちが理想です
色は、濃くない茶色~黄土色くらいがよいでしょう
コロコロして途切れたり、黒すぎるうんちは内臓の水分不足や脱水症状、毒素が多いことを表しています
軟らかすぎたり、水っぽい形状、色味が明るすぎるうんちは、食物の栄養素が体へ十分に取り込まれていない可能性があります
3・臭いがきつくない
臭いが強すぎるうんちは、未消化物や毒素が多く蓄積しているか、ラジャス・タマスな食べ物(刺激的な食物・アルコール・新鮮でない、低品質な食べ物など)を食べた際に発生します
4・浮く
健康でバランスの整った体、毒素の少ない体から出るうんちは水の上で浮きます
重く、沈むうんちは毒素がそれだけ体に多いということです
「改善が必要です」
うんちが知らせてくれること
定期的に出ない、
固い、軟らかすぎる、黒い、臭い、‥
これらのうんちの状態は
“体と心の内側で何らかがうまくいっていません”というサインです
>>ヴァ―タを鎮めると良いうんちが出ます
便秘や下痢をはじめとするあらゆる消化不良は、たいていがヴァ―タの乱れに伴い発症しています
(ヴァータが乱れると、同時にピッタやカパもが乱れます)
ヴァ―タの増悪は主に以下の事柄から起こります
・不規則な食事、生活
・乾燥した、冷たい飲食物
・アルコールやカフェインの過剰摂取
・緊張感、不安、心配、怒りなどの否定的な感情…など
良いうんちを出す体
–ヴァータ沈静6つのヒント –
1・生活全体を規則正しく整える
2・朝一番にお白湯を飲む
3・調理したてのあたたかい食事を食べる
4・アヴィヤンガでセルフケアをする
5・自然を感じる時間を5分でもつくる
6・前屈のアサナ、ツイストのアサナを取り入れる
1・生活全体を規則正しく整える
体に行わせる習慣を規則正しくします
体は行う事柄のすべてを「記憶」しています
毎日の起床時間、就寝時間を同じにし、食事時間も一定にします
そうすることで体の機能はそのリズムに従って消化・吸収を一定に行うことを理解します
バラバラのリズムで生きることは、体の本調子を整わせないことを助長します
体はいつ消化をして良いか、いつ休んで良いかのリズムを掴めないままに、その場その場でとりあえずそれを対処しようとしますが、不完全燃焼で終わります
これが便秘や下痢などの「循環の不完全な状態」を生み出します
規則正しさを実践する、
これだけでたいていのことは整います
2・朝一番にお白湯を飲む
朝一番の白湯は排泄を促すきっかけになります
夜の断食状態から体の機能を呼び起こすのに、お白湯はもっとも適しています
白湯は、水の「カパ」火の「ピッタ」沸騰の「ヴァータ」…
つまり自然界にあるすべての要素を取り入れています
朝一番に口にするもの、一日の終わりに口にするものは特に意識的でありましょう
3・調理したてのあたたかい食事を食べる
体内の乾燥、冷えが便秘や下痢を引き起こします
出来る限り、調理したての温かい食事を食べましょう
乾燥したサラダ揚げ物、
自分にとって消化に重いと感じる食べ物を常食することはお腹のガスを増やし
冷えや浮腫みを助長します
調理油としてギーを使うと非常に良いです
そこへ適度のスパイスを取り入れ、さっと調理した食事は体にバランスをもたらします
スパイスを適当に用いれば、それは腹部のガスを一掃し、体を内側からあたためるのに効果的なのです
生姜の前菜もおすすめです
4・アヴィヤンガでセルフケアをする
アヴィヤンガは
アーユルヴェーダの定番オイルマッサージです
太白ごま油を体へ塗布することで皮膚を通して筋肉や内臓、関節をなめらかにします
皮膚も他の臓器と同じく、重要な内臓の一部なのです
毎日のアヴィヤンガはヴァータの沈静に効果的です
5・自然を感じる時間を5分でもつくる
心に沸き起こる緊張や心配、不安感は体をも硬直させます
胴体を覆う大きな部位である横隔膜が固まると、呼吸が浅くなり、それが消化を滞らせる原因になります
朝一番や仕事の合間、思い当たる「5分」の時間をぜひ自然と結びつけて過ごしてみましょう
その時間では自分以外、他の誰の感情もエネルギーも招き入れないようにしましょう
静かにたった5分、自分と一人っきりで散歩する、空を眺めることで体も自然のサイクルを取り込むチャンスを見つけることができます
便秘や下痢は本来、「自然な状態」ではありません
意図的に身体を自然な状態へ回帰させるためにも、このような過ごし方を習慣化させるのは重要です
そこに生まれる“ゆるみ”は神経系をも穏やかにし、体のはたらきにも影響します
6・前屈のアサナ、ツイストのアサナを取り入れる
ヨガアサナのパスチ・モッタ―ナアーサナやマジッシアーサナCは神経系を鎮めたり、ガス抜きの効果があります
私自身の話でいうと、
10~20代前半まで長年慢性的な便秘症でした
出ても「きちんと」したうんちでないことが常でした
(このことに違和感を全く感じていなかったことが最も深刻な点です)
生まれて生きて28年目、
今もっとも毎日「きちんと」うんちが出ています
食べ物をアーユルヴェーダの原則に沿ったものにシフトしたこと、
気持ちの毒素が溶け出したこと、
このふたつが大きいと実感しています
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kaori