女性性の乱れには
どんなものが挙げられるでしょうか
・女性ホルモンの乱れ
・生理中の重く鋭い痛み
・生理前のPMS症状
・更年期障害
・子宮筋腫
など
上記の症状ですが、
これらが生まれつきであっても
直近の環境下から生じたものであっても
取り組みたいことの大元は同じです
女性性にみられる様々な乱れは、
= ホルモンの生成がうまく循環していないことが起因しています
それらは、大きく分けると「未消化物が蓄積していること」、「消化力が弱いこと」が主な理由です
女性性のエネルギー、バランス
以下ご質問をいただきましたので
そこから「女性性の整え方」のお話をしたいと思います
>> いただいたご質問
最近、左の首から肩にかけて痛みがあります (かれこれ1ヶ月くらい) 普通にしていると気づかない程度ですが、 顔を上げて左を見ると痛みがあります 「加齢による乱れはアーマ(未消化物・毒素)の蓄積」 とありましたが、 これも未消化物が関係しているのでしょうか? ちなみに主人は、 背中、肩、首が慢性的に痛く、いつも鎮痛剤を塗っています
>> 私からの回答
アーユルヴェーダやヨガ、 私の経験上からですが ご意見させていただきます 【左の首から肩にかけて痛みがある】とのことで、 未消化物も関係しているとは思います 【身体の左側】というのは、女性性を司る部位です (右側は男性性) もしかすると、 女性性としてのバランス (組織的にもマインド的にも)が少し乱れている、 負荷がかかっている状態かもしれません またご主人様の 【背中、肩、首の慢性的な痛み】ですが、 これは未消化物、アーマの蓄積であると アーユルヴェーダでは考えられます ・食べ物が完全に消化される前に就寝すると 胃腸内で未消化物がつくられ、 内臓機能が低下することで背中に張りが出てきます、 これが慢性的な背中や腰痛の原因の大半です ・消化力以上の食事量や食べ合わせ、 食べる時間等の見直しをはかることで これらは緩和されます ・あと日々のルーチンに、 朝一番の沐浴や軽いストレッチやヨガ、 夜はゆっくり湯船に浸かるなどして 身体をほぐしておくことも肝心です
>> いただいたお返事
左側は女性性なのですね バランスを整えるためには、どうしたら良いのでしょうか? お忙しいと思いますので、 何かの機会に投稿などしていただけたら嬉しいです 主人の不調はその通りだと思いました 思い当たる節がたくさんあります
女性性の乱れを整えるには
上記のような場合から、
ではどのようにして女性性を整えたら良いか
アーユルヴェーダ、ヨガの視点から
「蓄積している未消化物」を緩和させて
「弱った消化力」を高めるエッセンスについてあげます
1・自分にやさしさを
2・生理前や生理中の過ごし方を大切にする
3・食事を大切に味わうということ
4・子宮を冷やしてしまわぬように
5・適切な休息、リラクゼーションの効果
6・男化している自分がいないか
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1・自分にやさしさを
自分にやさしい気持ちになれることは何ですか
行動のペースをゆるめて思考を外し、心からリラックスできる空間を定期的に設けましょう
女性性 – 女性ホルモンが正常に生成されるには、何より神経系や自律神経がリラックスしていることが前提条件になります
薬などの治療は長期的にはかえって本来の健やかさを損なうことになりますから、そうなる前に、日頃から「女性である自分」にフォーカスする時間をもつことです
この切り替えを意識的に行い、自然とできるようになることが大切です
自分にやさしい気持ちになること = 近所を散歩することかもしれないし、料理を楽しむことかもしれません
お香を焚いて眠りにつくことや、アヴィヤンガをして一日を始めることかもしれません
エネルギーを大量に、一気に消費するのではなく、エネルギーを心身に充電できるようなことをします
毎日 3 分ずつでも良いし、一週間のどこか丸一日でも良いので、ご自分の生活の中で適切なリズムを探りましょう
これらは一見シンプルで些細なことのようですが、継続的に取り入れることで大きな土台になります
仕事が忙しい人は1時間に1度はトイレへ行き、そこでは目を瞑って深呼吸するということを実践してみてください
・
2・生理前や生理中の過ごし方を大切にする
生理前や生理中の過ごし方にムリがあると、それだけで女性性 – ホルモンの生成が妨げられます
十分な睡眠、鮮度のある食事、これらを最低でも 3 – 4 日続ける。
これだけでも生理期間中の作用がスムーズにはたらき、翌月の生理ではよりちょうど良くなっているのを感じられるでしょう
レーズンを一晩浸水したレーズンウオーターや、シャタヴァリ、パンチャナッツなどのサットヴァな飲み物もお薦めです
>> 【生理期間中の過ごし方】詳しくはこちら
>> 【重い生理・PMSの原因】詳しくはこちら
・
3・食事を大切に味わうということ
食事に関して云えることは多岐にわたるため一部について記載します
女性ホルモンをつくり、女性性を整えるには鮮度、滋養ある食事が一番です
アーユルヴェーダが薦める食事バランスは以下です
・米、芋、カボチャ類のオーグメンティング食材
・豆類、緑野菜などのエクストラクティブ食材
・上記を一度の食事で6:4のバランスで摂ること
・できたての最高潮のものを食べること
・徹底的に噛んで食べること
・整理整頓された場所で落ち着いて食べること
・
4・子宮を冷やしてしまわぬように
子宮が冷える食事、習慣を知っていますか
アーユルヴェーダの原理原則から
食事の性質を捉えていくと
「子宮を冷やすもの」を避けることができます
まず体感温度的に冷たいもの、
冷たい飲食物は身体を冷やし、子宮を冷やすことになります
その他、カフェインやアルコールも冷やす性質です
夏の果物、南国の果物、生野菜も内臓機能を冷やします
サトヴィックな食材にも
身体に冷まし作用をもたらすものがありますが、
これらは「良質な油分やスパイス等と加熱したもの」、
「できたて」であれば、
「冷やす」よりも「滋養」となって体内へ取り込まれます
例として、
残り物の冷めた白米は身体を冷やしますが、
炊き立てのご飯は滋養になる、です
普段から子宮をあたためておけば
生理のサイクルや質もより整っていきます
・朝の沐浴、夕方の入浴、就寝前の足湯
・腹巻などで腹部 ~ 子宮まわりを覆う
・朝一番の白湯飲み、一日を通しての白湯飲み
・内転筋を使うアサナやストレッチの習慣化
・
5・適切な休息、リラクゼーションの効果
普段から自律神経が過敏になって
エネルギーがすり減っていると、
= 常に脳や心、身体全体が「ON」のままです
これでは女性ホルモンの生成
つまり要らないもの、古いものを排出し
新しく必要なものを創る というサイクルがうまく起動しません
休む時にきちんと深くから休まることの重要さは
いくら強調しても足りないほどですが、
【1・自分にやさしさを】と一緒に取り組みましょう
6・男化している自分がいないか
仕事や人間関係において、
合理的になる場面が多く
論理的思考力がフル稼働していると、
食事時や暮らし全体の動機と行為にもいつしかそれが現れます
何でも早く、多くをこなし続けていると
女性性の機能が停止し、
いつの間にか男性的な自分が優位になります
女性性と男性性、
そのどちらをも私たちは持ち合わせていますが
どちらかが偏って使われ過ぎれば、
自律神経 – 内臓機能 – 生殖器のはたらきが順調にはたらきません
理性を使うとき 知性を使うとき
論理的思考と使うとき 心の目を使うとき
双方を安易に切り替えれるようになることが
バランスの土台になると
アーユルヴェーダやヨガはいいます
・
かくいう私自身も
ヨガとアーユルヴェーダに出逢う前、
見た目こそ女らしくあったものの
精神面でほぼほぼ「男化」していたことで
無意識な食事や習慣が起因して
小さな乱れや不調、精神的な不調和がありました
暴飲暴食は当たり前で
毎回満腹を超えるまで食べ、
その後もお菓子を食べ続ける…など
マインドも男性的で狂暴になりすぎて
周りのひとたちにたくさん迷惑をかけていました
生理が止まること等はなかったものの
生理前のひどく重い眠気や食欲、
生理中の重さは心地よいものとは程遠かったです
以降、アーユルヴェーダやヨガの教えから
食事と暮らしを整え、自分の状態に
正直に過ごすようになったこの数年では、
女性としての自分 – 身体と心が
安定感を増したのを体感しています
>> 【生理期間中の過ごし方】詳しくはこちら
>> 【重い生理・PMSの原因】詳しくはこちら
2 月開催の女性と子どものためのアーユルヴェーダ WS では、
女性の健康にフォーカスした内容で「妊娠時の女性の身体」、「生まれてからの赤ちゃんの食事」についてをお届けします
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アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
K a o r i