ここ数ヵ月継続的にアーユルヴェーダを学び基礎的な実践から始めてきたある方から、先日〝 8 ヵ月ぶりに生理がきた 〟とのご報告をいただきました。
基礎講座内で身体や心、食事と暮らしについてプラクティスを進める過程で、彼女はまず始められることを自身で定めてそこから毎日一つひとつ続けていかれたのだそうです。
健康にとってとても重要なアグニ(消化の火)を支えるツールを日常で用いると同時に、彼女が行ったのは自分自身への総体的なケアなのでした。
{ 食生活を変えたことも大きく影響していると思います。 「シンプルな習慣」を学び、身をもって体験していくことで本来の自分に戻ったのかなと感じました。 今まで「私」を慰めていたつもりが無理させていたのだなと。 自分を大切にしてあげることができたから、身体も反応したのかなと。} |
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自分について学び – 知り – ケアを施すとき、
ネガティブとかポジティブとかの概念を超えて〝丸ごと〟自分の内側を照らし出すことはとても大切です。
ただ事実を認めて、認めきるのです。
ドーシャやグナに関する解釈を認識し、紐解いて学ぶのと同じようにして、自分自身を〝フラット〟に捉えるとき、核となる部分 – 心身の根本を明らかにすることに繋がります。
彼女にとって、〝何かをしようとする【 行動 】の前に【 動機 】を必ず見つめるようにしたこと、この実践は本当に大きかった〟と話していました。
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自分との〝関係性〟
アーユルヴェーダが私たちに最初に問うことの一つは【 なぜそれをしたいと思うのか、動機を見つめること 】。
_ 以前匠マイラによるプラクティスで直接伝えられたことでした。
なぜ、それをしたいの?
なぜ、それをしようとしているの?
その行動が思い浮かぶのは、なぜ?
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私たちが【 自分自身を取り戻す 】とき、それは自らの内に存在している〝関係性〟がバランスを帯び始めるときなのでしょう。
女性としての生命 – 機能が回復に向かうとき、それは自分自身という〝命〟そのものがバランスし始めたということです。
この側面を見つめていくと、
人としての生命エネルギー【 女性性 】と【 男性性 】は【 一人の人間 】のなかにもそのまま在ることを意味しています。
女性として生まれてきた場合にも、
確かに私たちは男性性をも併せ持っていますね。
情報の理解・処理や物事の任務遂行、行動を起こす、といった要素は主に男性なエネルギーを軸に発動されます。
そして女性としての自分が有している本来の〝女性性〟とは、
肉体と精神の統合 ( まとまりと安定 ) やそれのケア能力 ( 守り支える ) = 物事を育み、愛で、世話をする、といった側面として作動します。
・・・〝社会〟や、あるいは何かの〝立場〟において自分自身を〝存在〟させようと務めるとき、そのどちらか片方を駆使することで片方には偏りが生じ、それが体だけでなく心においても〝関係性〟を歪にさせることになるのです。
私たちが自分の体と心を真に理解するとき、そこには確かに二面性があることに気づくでしょう。
それは光と影であり、熱と冷であり、男性性と女性性そのもの。
外側に向かってそれを引っ張り出して使うのではなく、
内からそのままに →〝世界〟にそれを存在させ生きることはどうも私たちが本当に求めている = 自分らしく生きることそのもののようです。
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「女性性」と「男性性」
生きるうえでの役割と本来の循環
異性同士におけるパーソナリティの個性・関係性を学び築き上げるなかで土台が培われると、そこへ雨が降ろうと風がどれほど吹こうとも〝存在し続け〟ることができます。
同様に、私たちが自分自身に取り組むとき、内に在る双方のエネルギーの違いに気づき – 必要に応じてケアし – 磨き – 応用できるときに、自分自身との関係性が根本から安定し始めます。
_ 8 ヵ月ぶりに生理がきた、という今回の受講者様からのフィードバックは、単にアーユルヴェーダのツールを用いたことでアグニが回復しダートゥが生成されオージャスが増したから、という結果論だけでなく(それで充分だけれど)自分の内側にある関係性への調和が再び築かれ始めた表れなのです。
本当に、良かったです。
命そのものの生き様が垣間見える美しい話には、たくさんの勇気をいただけます。
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Ananda の 3 つのポリシーの 1 つに【 女性性と男性性への理解を養い、持続的な成熟へと向かう 】があります。
– 身体的(傾向・性質・エネルギー)機能における「女性性」と「男性性」への理解を紐解く
– 動向からみる「女性性」と「男性性」を自身の中に落とし込み機能させる(仕事・家庭の繁栄)
– 「女性性」と「男性性」から「新しい命」が誕生する背景と過程を学ぶ(胎児・子どものためのアーユルヴェーダ)
◇ 女性と子どものためのアーユルヴェーダ WS では、双方の生命の調和によって芽生える〝新しい命〟の瞬きについて、アーユルヴェーダの知恵・見解から、パートナーシップ * 妊娠 * 出産 * 子育て ( 食事 ) の手立てをお伝えしています。女性と男性が交わり、ともに生きるという側面においても、その後の展開 – 家族の絆・発展へもこの話は役に立ちます。
◇ アーユルヴェーダライフ講座 On Line 版カリキュラムでは、自分らしさを根本から拓き高める過程にこれらを築き – 取り戻すための具現化されたメソッド & 日常に活きる課題ツールが搭載されています。
必要に応じて、これらを是非ご活用ください。
アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
K a o r i