「 砂糖が中毒になってしまっています。 やめたいのですが、 かおりさんの実体験など知りたいです。」

 

 


「 砂糖が中毒になってしまっています。
やめたいのですが、かおりさんの実体験など知りたいです。」



人は、アルコール以上に白砂糖の方が依存性が高くかつ脱却しにくいとある研究データでもいわれています。

これは白砂糖の方が瞬時に脳に高揚感等を与えるからなんだそうで、子供の頃から常習的に口にする機会があるから。

白砂糖への依存、中毒については
私もここから脱却するのには時間を要しました。

やめようと思ったところで、
次の瞬間そのことを考えているからです。

渇望し、脳にそれを与えてやらないと「スタート」を切れない。

それが常でした。

必要なのは「根本」からの目覚めに向かう自覚と、日常でのシラフで生きる力でした。

アルコールはもう 2016 年夏以降一滴も口にしていませんが、白砂糖は徐々に抜いていき今は時々、口にすることがあるかないかくらい。
4 – 5 年かかって今の状態に至っています。

白砂糖は、少量であれば、かつ良いシチュエーションでその本人に深刻なストレスがなければ〝愉しみ〟としての滋養にもなります。

なので今現在は、オプションとしてそれを楽しむこともあります。

食べるなら本当に美味しいもの、そしてストレスフリーにそれをいただいきます。

ストレスのある場合や、
人生で〝他に〟夢中になれるような充実したコンテンツが乏しい場合は白砂糖に依存しやすくなり、切れるとまた欲する、というように依存のサイクルがうまれます。

私が、自分が白砂糖中毒であることに気づいたのは、それを完全に抜いたときでした。

2016 年のハワイカウアイ島でのヨガ留学中、食事はすべてシェフによってアーユルヴェティックなものを用意され、1 日 3 食、規則正しくバランスの取れた食事をいただいていました。

この間もちろん調理には一切の白砂糖が除かれていました。
食材本来の味を生かしたやさしい調理法で、主にスパイスやハーブ、ギーなどが用いられていました。

過去ないくらいに身体を癒す食事を進めていくなか、
「なんだか物足りない」とか「なんだか帰りたい」とかいう脱力感、怠惰感に襲われたのは、私の身体から砂糖が抜け出ていって、またそれを欲していたからでした。

そもそも自分が白砂糖に依存していることに全く自覚症状がなかったので、気づいたときはなんだかショックだったのを覚えています。

「ガツン」と気持ちよくなれる白砂糖。
これを一定期間抜いたとき初めて、自分の体内がそれらに蝕まれていたかに気づいたのでした。

しかし、2 – 3 週間もすればその先に嫌でも進んでいきますから、肉体は活力を取り戻し、精神もだんだんと穏やかになっていきました。

白砂糖は、ない方が良いのだと身をもって知ったのです。
頭は本当に冴えているし、感受性も豊かになる。シラフで。

 

これを機に、帰国後もお酒と白砂糖からは距離を置こう、そう決めていました。

先にもいったように、お酒は難なくやめることができました。
白砂糖への欲求は、例えば「おやつに甘いものが食べたい」とか「売られている食物の強い味を食べたい」とかの形で顔を出します。

そこで私は、食べたいなら自分で作ろう、と白砂糖を使わないでスイーツを作るようにしました。

すると、不思議と今ではほぼ作らなくなりましたが、
当初はせっせと作って、自分が白砂糖に走らないよう対策をしていました(笑)

そのほか、今に至るまでに段階定期に取り組んだのは以下のような事柄です。

・食べるなら好きな人と、昼間の時間帯に(夕方以降、一人では食べない)
・買うならマクロビの菓子や白砂糖等が使われていないなるべく消化に負担のかからないものを選ぶ
・食べたらその後はなるべく歩く時間を長く設けて消化できるようにする
・甘いケーキ → 焼き芋や果物など自然の甘味にする

そして、白砂糖以上に人生で夢中になれることを育むことも意識しました。

私は一生、このうずきに怯えて振り回されて、自分でないものの軸に生きるの?‥それは勘弁だわ、というように。

自分の毎日の出来事にもっと踏み込んで参加して、逃れたいと思うシチュエーションも体と心で味わって、人生を咀嚼することにフォーカスしました。
すると、逃避として楽しんでいた白砂糖への道がだんだんと遠のいていきます。

渇望している自分の気持ちに気づいたときは、匠のいった
「人生での甘さを充分に亭受できていないと甘いものに走る」の言葉を胸に、自分の人生でまだこれから経験していくべきことがあるのを思いました。

すぐに甘いものを食べる、という一時的な解決策に飛びつかないようにする。
心の訓練をしました。

体から砂糖が抜けていくことで渇望することも減っていき、自然と常食しなくなりました。

過去に白砂糖やアルコールに極端に依存していた頃から、アーユルヴェーダと出逢って一つ一つの選択肢を変えていったことで内からの体質改善が起きた経緯については【アーユルヴェーダお便り】に詳細を綴っています。

 

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アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
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