【 カパ・地の性質 】

3 つのドーシャのなかで最も安定した穏やかなエネルギー「カパ」

カパは、五大元素のうち主に「地」、そして「水」から成るエネルギーなのでゆったりとしていて、おおらかです。
すべてを包み込むような包容力があり物事においての統合を司ります。
カパは慈悲に溢れ献身的で、愛情深い心の持ち主。母性本能などもカパの作用が関わっています。

カパが増大すると、重さや鈍さが勝ることで執念深さや怠惰に陥ることがあります。
カパには適度な動き、快活さ、軽さを与えるのがマストです。



カパ優勢な人の体質と
その特徴について

1〔 カパの性質 〕
2〔 カパ優勢な人(時)の見た目 〕
3〔 カパ優勢な人(時)の心 〕
4〔 カパ優勢な人(時)の動き 〕
5〔 カパ優勢な人(時)に適した食事 〕
6〔 カパ優勢な人(時)の適したライフスタイル 〕

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性質 水 ・ 土 ・ 重 ・ 油 ・ 遅 ・ 冷 ・ 安定
見た目 カパは、体格や構造をつくるドーシャです。心身の特徴は、安定と重さ、滑らかさです。
非常に体格がよく、肉体的労働や運動によく耐えることができます。
目(黒目)が大きく、まつ毛も長い人です
髪は黒くて艶があり、白髪があまりありません
歯が大きく、歯並びがきれいです
皮膚は色白で冷たくて湿っていますが、滑らかです
皮膚の血管は埋もれてしまって、はっきり見えません
体臭も強くありません
どこでもぐっすり眠れる人です– アンバランス時 –
カパがアンバランスをきたすと、だるさや眠気を訴えますまた、すぐに肥満となります。
口内が甘ったるくなり、たんが多くなります。
病気では、アレルギー性鼻炎や鼻水・鼻づまりに悩まされることが多く、気管支炎や喘息を含めた気管支疾患にかかりやすい人です。
また湿気に弱いため、関節の異常を起こしやすくなります。
心の面では、サットヴァ(純性)が増えてカパの長所である安定の質が発揮されると、慈悲深く献身的で、穏やかさと寛大さに溢れます。
情にもろく、荒波が立たないことを好みます。
心が落ち着いており、辛抱強く着実に物事をやり遂げる人です。
しかし、タマス(怠性)やラジャス(動性)が増えると、物事にこだわることが多くなり、執念深くなります。
また思考が鈍くなっておおざっぱになります。
さらに活動する意欲がなくなって、抑鬱状態になることもあります。
また愛欲に溺れたり、独善的になって根にもつことが多くなります。
保守的な面は短所でしょう。
動き 行動面の特徴としては、動作や話し方は遅く落ち着いています。
物覚えは早くはありませんが、いったん覚えたものは忘れません。
また、物事をやりとおすタイプです。
何事も蓄積する性格なので、お金などをためるのが上手です。
しかし、眠ることが好きで、ほっておくといつまでも寝ていますので、運動不足から肥満になりがちです。– アンバランスしやすい季節、年齢、行動と傾向、病気との関係 –〈 精神的傾向 〉執着、内向
〈 行動傾向 〉運動不足

〈 アンバランスになりやすい季節・年齢 〉
冬~春、若年(15~34歳)

〈 かかりやすい病気 〉
気管支疾患、喘息、糖尿病、関節炎、腫瘍性疾患(良性過形性や悪性がん)

食事 温かいもの、良質な油分をほどよく含むもの、ほどよく辛いもの、渋味、苦味を含む食物食事量は少なめにして食べ過ぎに気をつけます
食事が消化しきってから
次の食事をするようにします(3~5時間)
食事の前後に10~15分程度の散歩をします
食事や食事の前後でショウガやターメリックを摂る様にします

● 適していないもの
揚げ物などの脂っこいもの、冷たいもの、
・極端に甘いものや塩気のあるもの、酸っぱいものはカパを増やします
一度に最低20回は噛み、消化のサイクルによい食事時間は20分前後です

◇ 朝食
抜くか、温かい液状のもの(お粥や汁物)がすすめられます
ターメリック、ショウガの入ったティー、蜂蜜レモンもよいです

◇ 昼食
一日のうちのメインの食事とする
温かいもの、良質な油分をほどよく含むもの、ほどよく辛いもの、渋味、苦味を含む食物

◇ 夕食
一日の最後の食事、軽めに、早い時間帯に食べ終える
温かいもの、良質な油分をほどよく含むもの、ほどよく辛いもの、渋味、苦味を含む食物

◇ 夜
就寝の3~6時間前までに飲食を終えておく
空腹感があれば白湯をすする

暮らし 「溜めこむ」がカパの性質なので逆のことを取り入れるとバランスします。早起きする、朝の運動、食事前後の散歩も大切です。生活の中で動くことを習慣化させましょう。
カパ優勢時に進められる運動はヨガのアサナ(後屈や逆転)を始めとし、ウエイトトレーニングやランニング、ダンスなどのアップテンポのものがすすめられます。
カパは消化が遅い傾向があるので、食事の前後の時間の空け方や食事量に注意が必要です。
栄養になる消化に良いものを、毎日決まった時間に食べることでアグニ(消化の火)を強くします。カパ過剰時には何かと考えすぎや勉強しすぎ、働きすぎなどに陥りやすいです。
これが続くと心身の負荷となってオージャス(活力の素)を減らしますので「程よくバランスよく」を意識して日頃からリフレッシュしましょう。

参考文献:インドの生命科学 アーユルヴェーダ

日本人女性はもともとはカパが優位な人が多かったといいます。
肝っ玉母さんのような、安定した肉体を持って愛情深く面倒見の良いタイプです。
食文化等の変化によってここ数年は特にカパな女性が減っている傾向にありますが、女性では母性としてのカパがあります。

基盤を支えるのがカパ。守り抜くのがカパ。サポートし満たすのがカパです。

肉体と精神とが繋がって生きることができる、これも一つカパの〝統合〟を表しています。

>> カパのための食事献立表



アーユルヴェーダ省察プラクティショナー
k a o r i

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