生理中の過ごし方は重要です。
期間中の過ごし方次第で
“ 女性性 ”のバランスや、日常の健康度合いそのものが左右されます。
普段から体と心に不調がある、…
という人ほど、
生理期間中の過ごし方に意識的であれば
生理後、そして翌月の生理での状態も好転していきます。
「 今の体 」=「 習慣の結果 」という意味で
生理期間中に限らず
本当は普段の生活のすべてが大事ではありますが、
今回は
女性特有の微細なるホルモンの変換期ということで
「 生理期間中 」の過ごし方をお伝えします。
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前提として、
重い生理は、ドーシャバランスの乱れによるものです
詳しくはこちらをご参照ください
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– 生理中の過ごし方 –
自分を慈しみ愛でる時間を
アーユルヴェーダの教えからみる生活法と、
実際に私が取り入れてみて生理の緩和を実感している事柄を記載しています。
〝 や わ ら か く 過 ご す 生 理 期 間 〟
1・生理「 前 」からトーンダウンさせることが肝心2・期間中はいつでもどこでも身体を温める
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生理期間は、何よりも〝 ゆとり 〟が大切です。
自分にやさしく、
やわらかく過ごすのがコツで、
それができないとすれば
それなりの代償は必ず訪れのであって、
アーユルヴェーダは何事においても節々
〝 事前にできること 〟としてそれを提案しています。
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1・生理「 前 」からトーンダウンさせる
生理の数日前から生活全体を「 エコモード 」に切り替えます
・なるべく予定を減らす ・なるべく人混みを避ける ・本当に必要なことを選ぶ |
など‥
まずはエネルギーを外界に使いすぎないよう心がけるだけでも十分です。
心身をいつもよりもう少しゆるめておくことが肝心で、
この時期は体が〝 女性性 〟を新たに生成するために
脱皮へと向かわせる重要な浄化期間に入るので
忙しく動き回ったり、過剰な、不規則な動きには不向きです。
だからとダラダラするわけではなく、
基本は規則正しい生活( 早寝早起き )を心がけます。
行動を減らしながらも
一つひとつの経験を味わい楽しもうとすると、心身からの感じ方が変わります。
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2・期間中はいつでもどこでも身体を温める
( 冷やすことは絶対にしない )
〝 冷え 〟は子宮へダメージを与え、生命力を弱くします
・朝一番にお白湯をすする( シャタバリも◎ ) ・一日を通して温かい飲み物( 白湯やハーブティ )か常温水を口にする ・腹部、首、耳、手首、足首‥を守る温かい服装をする ・朝と夕に 5 分足湯をする ・10 – 15 分ほどの軽い散歩に出かける |
など‥
食べ物は勿論、
環境下においても温めることを取り入れるようにします。
こうした習慣は続けるほどに身体の深部からの緩和を実感します。
※ピッタが増悪している時では冷ましの食材や習慣のコツを考慮します
生理中はアグニも不安定になりやすいため、
この働きを促進させるためにも温めることは大切です。
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3・外側よりも内側に意識を向ける
生理中は体とともに心でも浄化が行われます。
PMS として不安感や恐怖心、
心配や怒りが湧きやすいのもそのためです。
やんわりと心の浄化を進めさせるには、
朝の瞑想やリストラティブのアーサナ、自然のなかでの散歩等が支えになります。
アサナではリストラティブ要素のあるものをほんの少し、を目安にムリなく行うのが良いです。
この期間中、激しい運動は適していません。
・おへそから背骨へと優しくツイストをかけるアサナ ・座位で子宮を落ち着かせるアサナ ・骨盤から膝裏にかけて大地に根付く前屈のアサナ ・シャヴァアーサナ などがおすすめです |
アロマやお香を炊いた部屋でゆっくりくつろいだり、
自分の創造性を発揮する何かに時間を費やすのもよいです。
精神をやすめ、ゆるめ、
自己を受容する機会を増やすことで
心と身体とがまとまりを得て、過ごしやすくなります。
反対に、この期間はラジャスやタマスな場からは身を遠ざけるのが賢明です
・騒音、空気汚染の激しい場所に長時間いること ・テレビや映画など、思考を刺激し散漫にするものの視聴 ・PC、携帯電話の際限ない長時間の使用 ・過度なお喋りなど‥ |
これらは心の波動を過敏にし、
中庸の状態から乱しやすいので浄化を妨げる要因になり得ます。
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4・一日を通して消化しやすい食事を心がける
体がより快活な状態へ生まれ変わるために
この期間中は特に滋養溢れる食事を中心にします。
自分自身に貢献できる食事を、自分に与えます。
・汁気と油分を含んだあたたかく出来立ての食事 ・米、根菜類などのオーグメンティングを食事全体の6割 ・豆、葉野菜などのエクストラクティブを食事全体の4割 ( ※ドーシャとアグニの状態によって調整 ) ・旬の食材をシンプルに加熱したもの ・肉や魚は焼いたよりも蒸したり煮たりしたもの ・お昼の食事は 11 : 30 – 13 : 00 の間に一日のメインとして ・最後の食事は 17 :00 – 19 : 00 の間に済ませるようにする |
普段からも鮮度や純度の高い食事が習慣化することで
食事中の感じ方とその後の変化がまるで違うようになります。
穀物や豆類、旬の野菜等を
適度に加熱して調理されたものがおすすめです。
もし生理期間中やその前後で
レストランで食事をすることがあったとしても、
〝 身体が 〟それを選べるようになると、
自分自身に貢献できることを自然と選択できるようになります。
そして何より感謝の想いを持ち、穏やかに食べることを忘れずに。
生姜のアペタイザーもおすすめです。
私は期間中、
基本的にはキッチャリーをメインに食事を構成しています。
厳格なルールとしてでなく、
今自分にやさしくできる最善なことは何だろう?という観点からそれをします。
体や心に〝 滞り 〟があるときほど
私たちは〝 あれが食べたい 〟という強い執着が出たり、
ジャンクな食べ物を欲する傾向があります。
が、そのような欲求はスルーして大丈夫です。
少し経てばその欲求は過ぎ去り
食後まで心地よさが続く食事を意識的に選ぶようにすれば長期的には自尊心を養うことにもつながります。
生理期間中、消化しずらいものや何か重いものを食べると、
その後の日常で消化不良が起こりやすくなります。
・チョコレートや白砂糖の過度の加工がされたお菓子
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など、これらは極力控えるのがベターです。
生理そのものがうんとラクになります。
それだけでなく翌月以降の生理でもますます感じ方が変わります。
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5・初日( と2日目は )洗髪をしない
生理の初日、二日目は洗髪を避けます。
頭皮と生殖器は密接に関わっています。
頭を触り濡らすこと、乾かすことはヴァ―タドーシャを増悪させるからです。
実際に私は、この期間洗わないでいたら、
神経系がものすごく穏やかでいるのを実感しています。
頭皮から顔の皮膚がつながっているからなのか、
顔色も良くなり艶も増した感覚があります。
入浴時間はシャワーでさっと済ませ、
脱衣室や部屋を予め暖かい状態にしておくことが大切です。
この期間中はアヴィヤンガも控えます。
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6・五感を休ませ静かに過ごす
「 トーンダウンする 」でも触れましたが、
予定を減らすとともに五感を休ませることも大切です。
五感から肉体と精神は可動していて、
生理期間中はとりわけ五感も繊細になっているでしょう。
耳、目、鼻、味覚、触覚‥
これらの器官を駆使することなく、統制されたなかで過ごすことを心掛けます。
〝!〟となるような瞬間に立ち会わせないことです。
日常的な営みは行いつつも
意識の切り替えをきちんとしてやさしく五感を扱えれば、
体も心も安心して生理を進めていきます。
そしてその後、
なにかどっと疲れるということもなくなるのです。
特に耳の駆使( 聴きすぎ )はヴァ―タを、
目の駆使( 見すぎ )はピッタを、
舌の駆使( 食べすぎ )はカパを増大・増悪させます。
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7・夜は可能な限り早く、たっぷり眠る
可能な限り 22 : 00 前には就寝します。
そのために前後のスケジュールを調整してでも
このことは優先すべき重要項目です。
就寝 1 時間前程からはデバイスと離れて余白をつくります。
生理中は身体が毒素を排出したり
精神的にも浄化や最成を進めていくため、
十分で適切な休息時間が必要です。
7 – 8時間は眠れると良いです。
体はその日に使ったエネルギーを統合・修復ながら
必要と不要とをこの時間( 睡眠 )の中で分けていきます。
カフェインやアルコールを常飲していたり
その他習慣によってこれがうまくいかないという場合は
とくに長期的にこれを続ける必要があります。
・就寝 1 時間以上前から電子機器に触れない、心に触れる ・枕元に携帯を置かない、一番遠くの部屋に置く ・就寝 3 時間前に食事を済ませる ・寝る前のホットミルク |
…などをあわせて実践できると良いです
8・感謝をささげる機会を
自分の命をどのように扱うかは重要です。
上記に書いた事柄は
どれも些細なことのように思われますが、
すべて自分の姿勢・態度・感情・受容感に関わることです。
そうした空間から芽生える
〝 自分自身を慈しむ心 〟が、
自然と周りや自分自身への感謝を呼び起こします。
感謝できる瞬間がふと湧いてきたらそれをただ地球に戻し、捧げるのみです。
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生理が快適になることと
健康な身体が育つことは同時に起こります
大切なのは、継続していくことです。
体は日々常に再生と死を繰り返し、迎えています。
意識的に選択を重ねて日々を過ごすことで、
毎月の生理 – 女性性はどんどん整い、体の健やかさと輝きが増します。
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重い生理はドーシャの乱れ/生理痛の原因
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