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Q・8
日々の忙しい毎日のなかで、
女性ホルモンを整えたいです
A・女性性、男性性、すべての命。
忙しい日々のなかでこそ、整えておくことが大切ですね。
(忙しくないときには、そう整えておかなくたって大きく乱れることがないですからね)
特に女性では、毎月の生理周期があることで女性としての自分 – 人間としての動物的作用を直接的に感じます。
毎月PMSや生理痛がひどかったり、または生理がすっかりきていない、‥なんてことがあると生きる上で不安が増すのも仕方ないです。
現代医学では、技術が進歩して生理痛を緩和させたり生理をコントロールするものが開発されていますが、本来 私たちの身体は自然作用として、身体の治癒力や生命力をもってしてそれらを呼び起こすことができます。
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アーユルヴェーダは、「滋養供給」のための「源」そのものを支えます。
つまり、食事、睡眠、ライフスタイル全体の – すべての場面を通して、結果 生殖器そのものを機能させていきます。
身体を整え、免疫を高めていくことで
体そのものが生殖器機能とつながり、安定した働きを継続していくということです。
アーユルヴェーダの取組みは、人によって「すぐ」反応が現れることもあれば「じわじわ」と効いていく場合もあります。
全員が違う症状を持ち、体質も体調も違うからこそ、反応のペースもそれぞれなのです。
ですが、アーユルヴェーダの実践はすべて「滋養供給」であるから、それは「確実」に「根源」に届いていきます。
アーユルヴェーダの食事療法や暮らし方は、日々カスタマイズが必要です。
例えば
忙しくしている人では、ゆったりとティータイムをとって 10 分少々でも良いから気持ちを落ち着かせてハーブティを飲むことが有効であったり、
不動な時間がながく身体が怠けがちな状況にあれば、重い腰を上げて外へ出て 20 分でも散歩をするのが良いこともあります。
こうした行動の「一部」は「全体」に影響を与えると、アーユルヴェーダでは考えます。
女性性の乱れは、そこにたどり着くまでの過程で妨げがあるということです。
適当に五感をケアし、内臓環境、アグニ(消化の火)を整えてオージャスを増強することです。
忙しいからと一日中ノンストップでそれをやり続けたら、最後一日の終わりにケアをするだけの力さえも残っていないかもしれません。
自分のキャパシティに見合ったエネルギーをその時々で使い、適度に休息をとることも長期的にみたら大切なのです。
こうした余白、余力が本人にあることも、アーユルヴェーダの処方が効くための条件と言えます。
「結果」のために「過程」を工夫するポイントとして、プラクティスでよくお話していることがあります
・「 1 時間に 1 度トイレに行き、そこで心身をリセットしましょう」(トイレじゃなくても良いですが)
・「毎日の飲み物を滋養あるものにしましょう」
・「どんなに忙しくても 3 – 4 日以上疲労が蓄積することは避けましょう」
自分の身体の状態をみながら、強要したり無視したりすることなく小さな工夫を取り入れることが大切です
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ほか、アーユルヴェーダ的な女性性のための処方がいくつかあります
* 睡眠はしっかりとる、ヴァータ・ピッタ体質の人では 7 – 8 時間、カパな人では 6.5 時間ほど
* 毎日の食事を決まった時間に食べ、昼食をメインに夜は軽く少な目を心掛ける
* シャタヴァリを白湯でむらしたティーを 1 杯、数日間続けて飲む
* 食事での甘味は天然のものを摂る、デーツ、白米、サツマイモ、カボチャ、ニンジン等
* クミンやフェンネル、コリアンダー、フェヌグリーク、サフランなどのスパイスを適量取り入れる
* 生命力溢れる新鮮な食事を心掛ける、炊き立てのご飯、旬の食材、愛ある空間での食事
* ラジャスな環境への接触は節度をもつ(TV,PC,電子機器、人混み、騒がしい場所)
* 消化力を高めることをする(キッチャリー、生姜のアペタイザー、間食過食をしないこと、パンチャナッツ、等)
* 高速移動の前後はグラウディングする(電車の乗り降り時に頭をポンポンとやさしく抑える)
* アヴィヤンガ(生理期間はしない)
>> 【生理期間中の過ごし方】
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今年夏 7 月、女性の身体と胎児の誕生における命の瞬きについて、健康と幸福の土台づくりにフォーカスした内容で行われるWSを予定しています。
「女性と子どものためのアーユルヴェーダWS」前回の開催模様はこちら。
>> 子どもをつくるときに大切なこと、女性性を整えるために必要なこと、子どもを産んで親になるときに大事なこと、・・・
アーユルヴェーダの視点から見る“ 命の瞬き ” を食事・暮らし・ライフスタイルの視点からお話します。
WS内では前半に座談、後半は滋養を増すできたてのアーユルヴェーダランチをその場にて提供します。
WSの座談内容 – アーユルヴェーダの知恵と女性と子どもに焦点を当てた事項は、匠マイラより2019年同講義にてレクチャーを受けたものを土台としています。
マイラのプラクティスによって、古代から伝わる原理原則を通して – 現代に生きる私たちが今後命のバトンを繋ぐときに核として見つめ直しておきたいことがたくさん、あると感じました。
ここ日本東京においてこのことをお伝えすることに意味を感じ、
私自身アーユルヴェーダに習う食事やライフスタイルを通して生理やPMSだけでなく日常そのものがラクになった経緯を含め、本テーマを大切に皆さまへお伝えしたいと思います。
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次回の質問回答記事もぜひお楽しみに。
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