アーユルヴェーダスパイス・ハーブの効果効能

食事にこめる原理・要素・味は、そのまま肉体や精神へ影響します。
アーユルヴェーダでは、昔からスパイスやハーブを日常に取り入れ役立ててきました。
日本でも、薬味を使ったお料理や傷口の治癒に植物を切って使うことがあると思います。


スパイスやハーブを料理に使う理由

アーユルヴェーダでは、サート・ミヤという考え方から、「食べ慣れているものを程よく食べる」こととグルヴァディ・グナという考え方から、「天候・体質・体調に見合ったものを食べる」ことをすすめています。

スパイスやハーブは、適量を使うことで人体の消化組織にとってに良い作用をもたらします。

多用してスパイシーにすることだけがスパイスの目的ではなく、アーユルヴェーダ料理ではすべての食材とそれを食べる体のバランスのためにスパイスを取り入れます。

「バランスをもたらす」とは以下のことです。

・・・

ドーシャバランスを整える

身体はいつでもバランスを求めているというのがアーユルヴェーダの考えです。

“ ドーシャ ” は、私たちのエネルギー・体質・特徴を表します。
ドーシャはいつも変動していて、バランスとアンバランスを経験するため、スパイスやハーブを適当に取り入れ活用することでバランスに貢献することができます。
スパイスの多くは温め作用を持ちますが、細かく見ると「うっ血を和らげる」「血液を循環させる」「腎臓を守る」「抗菌作用」など効能は様々です。

ドーシャの状態・傾向から見合った調合でスパイスを取り入れられると、より効果的に作用をもたらすことができます。

6つの味を網羅する

アーユルヴェーダでは「一度の食事に6つの味」を薦めています。

甘味  酸味   渋味 苦味 辛味  塩味
これらは自然界にある五大元素と関わりがあり、ドーシャに直接影響しています。
6つの味がバランスよく含まれた食事は身体と心を満足させ安定に繋げます。

例えば、
お米やさつまいもには甘味が、
葉野菜などでは渋味、辛味、苦味が、
ライムやレモンでは酸味、塩味が感じられます。
醤油や味噌では、塩味と辛味と甘味が含まれます。

これらのうち、どれかの味が突出しすぎていると味蕾に始まりドーシャのバランスが乱れやすく、体質や体調に沿わない用い方も消化不良などの原因になります。

>> 体と心に作用する【6つの味】

食物の味を引き立たせる

シンプルに、適量のスパイスやハーブは食物を美味しくしてくれます。
スパイスの味が主でなはく、食材の味が引き立ち、全体の美味しさを高めることができます。
例えば、甘味のオーグメンティング食材(さつまいもやカボチャ、人参など)には甘味を引き立たせるのにカルダモンやシナモンが相性抜群です。


生命力美人の源
アーユルヴェーダスパイス・ハーブの効果効能

ラサ > そのものの味、初めに感じる味
ヴィパーカ > 消化後の味、影響
ヴィールヤ >「温」または「冷」の質

シナモン

〇 血行・心臓・腎臓を強くする、整える
〇 刺激作用があり消化や利尿を促す
【ラサ】辛味・甘味・渋味
【ヴィパーカ】甘味
【ヴィールヤ】「温」 *オーグメンティングの性質
*ヴァータとカパを沈静・ピッタを増やす

– 応用 –
・オーグメンティングと相性が良く、  甘味をより引き立たせる ・ベイクづくりにも用いられる

カルダモン

〇 アグニ(消化の火)を刺激する
〇 牛乳の粘液形成を抑える、乳製品の消化を助ける
〇 疲労回復
〇 整腸作用
〇 喜びと活力を高める
【ラサ】甘味・辛味
【ヴィパーカ】甘味
【ヴィールヤ】「温」「冷」の間でやや「温」 *ややエクストラクティブ寄り *すべてのドーシャバランスを整える *サットヴァ的
– 応用 –
・ベイクづくりにも用いられる

クミン

〇 ガス抜き、解毒
〇 消化を促進する
〇 知覚向上
〇 胃・腎臓を守る
〇 妊婦によい
【ラサ】辛味
【ヴィパーカ】辛味
【ヴィールヤ】「温」
*すべてのドーシャを整える、特にヴァータとカパを沈静させる
– 応用 –
・下痢や腹痛時にはホール状のものがよい ・様々な食材と合う

コリアンダー

〇 ガス抜き
〇 肥満緩和
〇 クーリング作用
〇 尿路環境を整える
〇 刺激性による消化促進
〇 疲労回復、自然の抗ガン作用
〇 消臭作用
【ラサ】辛味・甘味
【ヴィパーカ】辛味
【ヴィールヤ】「冷」 *エクストラクティブの性質
*すべてのドーシャを整える、特にピッタを沈静

マスタード

〇 刺激性による消化・血液循環促進
〇 ガス・毒素を一掃
〇 利尿作用・浮腫み解消
〇 熱・油の性質をもつ
〇 タンパク質の消化を助ける
【ラサ】辛味・苦味・渋味
【ヴィパーカ】辛味
【ヴィールヤ】「温」
*オーグメンティングの性質
*ピッタをバランス、ヴァータを鎮める
– 応用 – イエローマスタードシードは ブラウンマスタードシードと比べて より辛味が強く、ヴァータとピッタを増悪させやすい

フェヌグリーク

〇 消化促進
〇 体全体を再生する、活力を与える
【ラサ】渋味
【ヴィパーカ】辛味
【ヴィールヤ】「温」
*ヴァータとカパを沈静・ピッタを増やす

フェンネル

〇 クーリング
〇 消化促進
〇 新陳代謝を高める
【ラサ】辛味・甘味
【ヴィパーカ】甘味
【ヴィールヤ】「温」
*すべてのドーシャを整える、特にピッタを沈静する

ターメリック

〇 適量の使用で血液、マインド、肌を浄化
〇 ナチュラルな抗生物質として抗菌作用がある
〇 腸内細菌を強化する
〇 新陳代謝を整える
〇 チャクラの通り道を浄化する ※布など洋服につくと落ちないので注意
【ラサ】辛味・苦味・渋味
【ヴィパーカ】辛
【ヴィールヤ】「温」
*オーグメンティングの性質 *適量であればすべてのドーシャを整える

クローブ

〇 消化促進
〇 ガスを一掃する
〇 鬱血を軽減する
【ラサ】辛味
【ヴィパーカ】甘味
【ヴィールヤ】「温」
*オーグメンティングの性質
– 応用 – 作用が強いため少量を使う 魚・肉の毒消しにも使われる

ガーリック

〇 少量の使用で毒素を緩和させる
〇 熱性が高い
〇 ラジャス性(刺激)が高く 常用としてはすすめられない
【ラサ】辛味・甘味・渋味
【ヴィパーカ】甘味
【ヴィールヤ】「温」
– 応用 –
・本来イタリアで少量を料理の際に使用していたもの 現在は濫用されていることが多い ・適量であれば洗浄としての作用が期待できるが、 大量に使うと消化官の炎症や ラジャス性を助長してマインドが興奮する ・一食当たり1~2枚の薄切りを医療目的として用いる ・ヨガやアーユルヴェーダではおすすめされない

ショウガ

〇 消化促進
〇 ガス抜き
〇 腹痛・吐き気を緩和させる
〇 食欲を促進・整える
〇 毒素排出
〇 6つの味覚のうち5つを含む(塩味以外)
〇 血流をなめらかにする
【ラサ】辛味・甘味
【ヴィパーカ】甘味
【ヴィールヤ】適量であれば温と冷の間の質
*適量であればすべてのドーシャを整える
*品質の良い生姜では 必要な6つの味のうち「塩味」以外の5つをもつ
*乾燥させたパウダーの生姜はより辛味が強い

サフラン

〇 組織への消化・吸収を素早くする
〇 スパイスや食材の効果を高める
〇 消化促進
〇 月経周期を調整する
〇 愛・慈悲・思いやりを養う
〇 すべてのドーシャを整える
【ラサ】少しの苦味・甘味を含む辛味
【ヴィパーカ】辛味
【ヴィールヤ】わずかに「温」
*すべてのドーシャを整える

ナツメグ

〇 心を落ち着かせる(神経沈静)
〇 吸収不良を助ける
【ラサ】辛味・甘味・渋味
【ヴィパーカ】辛味
【ヴィールヤ】「温」
*オーグメンティングの性質 *ヴァータとカパを沈静・ピッタを増やす



シードとパウダーの違い

シード(実のまま)の方がパウダーと比べてやや温性の要素が強く、調理の際はテンパリングをしてしっかり火を通す必要があります

ピッタが高いときなどは心身に熱がこもっているので、シードタイプはほどほどにしてパウダーをメインに、適量を使うのがよいでしょう

またパウダーは香りが立ちやすく手軽に使えるので、慣れないうちはパウダーのみで調理してみるのも良いです

慣れていったら、料理によって使い分けるのがおすすめです

手始めに揃えたいもの

万能食であるキッチャリーやシンプルに野菜のソテーをつくるときはまずほんの2 ~ 3種類のスパイスがあれば応用できます

・クミン・コリアンダー・カルダモン
これに+生姜のすりおろしと少しの岩塩を加えましょう

シンプルにつくれる/キッチャリーのレシ

保存について

陽の当たらないところで密封容器で保存します
スパイスによりますが半年 ~ 1 年ほどもちます
冷蔵庫でも問題ありませんが温度差で発生する水気に注意してください
冷蔵庫保存している場合は調理時間を 1 ~ 2 分長めにしましょう


関 連

  1. 基本の基本 – その8 -/ダートゥとは

  2. 食事中に「していること」について

  3. 自分の健やかさを優先する

  4. 身体を成熟させる 健康と病の分かれ道

  5. 基本の基本 – その2 -/五大元素とは

  6. 【質問 8 】忙しい毎日のなかで、 女性ホルモンを整えたい

最新記事 おすすめ

ブログ 購読

ツールバーへスキップ